ででの日記

好きな話は何度したっていいもんね

舞台血の婚礼10月1日マチネを観劇した感想メモ

20221001マチネ

 

花婿の家

 

花婿の母の「どうして?」と「ごめんね」の言い方が観るたびに違ってすごい。今日は激しめのどうして・ごめんねだった気がする

 

「孫が6人もいると嬉しいねぇ」がいつも急だなと思っていたんだけど、あれはナイフを渡してほしくて手を差し出した息子の気を逸らそうとしているのかな?と今日初めて思った

「最初の子は母さんのために?」の花婿の切ない表情

 

あと「ずいぶん大きくなったんだねぇ」の母親が好き。子供に戻ったみたいでなんか寂しそう

 

そして今日は村の女が元気いっぱい陽気ハッピーフルスロットルで最高だった!

いつでも最高なんだけど、今日はさらに楽しそうにお話ししてた!大好きー!

 

レオナルドの家

妻の子守唄「川に降りて水の中」から声量が爆音になるの毎回びっくりするしゾッとする(好き)

 

レオナルドと妻との会話、先週末はレオナルドの優しい夫・パパの顔を見られた〜やった〜!と思ったんだけど、今日はより男らしく荒々しくなってるのを感じた。声が低く深くなってて怖かっ怖いというより男らしかった

「いいや、そんなに乗ってない」の嘘ついてる感がすごかった心を閉ざし、無理やり平静を保ってる感じがした

水を飲んだ後にタオルで口元を拭うレオナルド可愛かったです。しっかり目に拭ってました。

 

全体的に尖ってるレオナルドだったけど、妻に「泣くのか?」って言う時だけちょっと優しかった……

あと女の子が入ってきてから椅子を蹴るまでの間のお口ワナワナが少なめだった気がする

 

花嫁の家

今日の花婿が持ってる荷物すごく重そうだった気がする!(持ちにくかったのかな?笑)

 

母親が「本当かね!」とキリッとした顔で花嫁を顎クイするのかっこいいよね

 

花嫁に荷物渡して「えへへあはは」ってなるところ、いつも花婿が黒っぽい丸いお菓子の包みを持ってる気がしたけど今日は白いお菓子だった〜

 

花嫁の「その舌、引っこ抜いてやる」って、言葉として強すぎるなぁと思っていたけど、ただ「黙ってほしい」という意味だけじゃなく、

「自分に都合の悪いことを未来永劫言えぬようにしてやる」みたいな、ほぼ呪いの言葉なのかなと思った。怖。ホラー。

 

花嫁が壁(?)をドォンして暗転するあたりで、女中さんが腰に手を当てながら「これからどうしたもんかね……」って感じで呆れてる?困ってる?のが好きです

 

婚礼の準備

婚礼のおめかしの準備をする花嫁と女中、いつもに増して仲良し度が増してて最高だったー!女中さんの花嫁の可愛がり度が増してて楽しそうだった

女中さんの「婚礼の朝がやってくる」のダンスが可愛くて本当に大好きBIG LOVE

 

何度見ても「あんたかい!」「俺だ、おはよう」が最高。「俺だ(キメ)おはよう(じっとり)」が良い

先週見た時の「俺だ!」の爽やかさは今日はなかった。どちらかといえば大人の余裕

 

花嫁が出てきた瞬間揺れ動くレオナルドもう彼の心を動かせる人は花嫁しかいない

 

レオナルドの「夜ごとお前を眠らせない」が「俺とお前を眠らせない」に聞こえたけど気のせいかもしれない。今日はちょいちょい危ういセリフがあった気がする(てにをはが違うとかけど全然違和感なくてリカバリー力の凄さを垣間見た

 

「結婚してから俺は昼も夜も」のレオナルドの揺れる声が切ない。公演を重ねるたびにここが切なくなっていく気がする

どんどん1公演の間のレオナルドの感情の振り幅が大きくなっていく気がする

 

レオナルドの「これだけは言わせてくれ」でポンポコ楽しげな音楽が鳴るの好きです

 

婚礼

「教会の鐘打ち鳴らせ」の時にレオナルドだけが光の当たっていない影で座っているの切ないそして花嫁が出てきて思わず立ち上がってしまうレオナルド好きです

 

花婿と花嫁が話しているところ、前観た時は「レオナルドめっちゃ睨んでる!視線が鋭い!」って思った気がしたけど、最近はもう目をうるうるさせていて今にも泣きそう。どんどん可哀想可愛くなるじゃん切ない。捨てられた子犬のような顔。まあそうだよね実際花嫁に捨てられてるよね

 

そして明らかに教会に向かう手筈なのに、妻に対して「どこへ?」とか言ってるの本当に妻に突っかかりたくて仕方ないんだなレオナルドはという気持ちです。

 

楽しげな婚礼のパーティーが始まった後、花婿とレオナルドの妻が話をするシーン

レオナルドが、最初は2人が会話してる方を見ているんだけど、だんだん機嫌が悪くなって、目をかっぴらいたまま地面を舐め回すように首をかしげて正面に向き直る(地面は見たまま)のが怖すぎて「ヒィッ」って声出そうになった

なんちゅう目をしとるんや

睨んでいるとはまた違う、頭に血が昇って一点を見つめている感じ

 

レオナルドがいなくなって、妻が「うちの人見なかった?」と探し回っているところ

馬もいないと聞いて花婿が「きっと駆け回っているんですよ」って言ってるのめっちゃ好き。雑すぎ。花婿とレオナルド一回も会ったことない認識でいるんだけど(私が)、それでもレオナルド=馬のイメージなの本当にすごいな。もしかしてここらへんで1番の馬の乗り手なのかな。そんなに有名なら夜中の逢引絶対バレるやろ。

 

花婿の「もう終わりにしてほしいよ」の言い方がキツくてびっくりした!!花婿、最初は遠慮深くて優しいイメージが強かったけど、最近は強さも見える。

 

花嫁居ないってなるところで女中さんが慌てて通りかかって、お辞儀で誤魔化すところが好きです。

 

何度聞いても「馬はここだ!」いい声すぎる

 

全てセリフが終わった後、馬の鳴き声で妻が顔を上げるのが好き。妻にとって「馬の鳴き声=レオナルド」なんだね…………

 

 

○2

 

樵ズがずっと安定ですごい。

 

今日は月の登場で拍手あったね!千秋楽は大きな拍手したいなぁ。あそこで拍手するの割と勇気いるよね……

 

乞食ほんとうにずっと可愛いな。両手バンザイで走りがちなのかわいい。

そういえば前方の端の席で観た時に、月の後ろで時計の針を務める乞食がとても楽しそうなのがちょっと見えました。膝でリズム取りながらチクタクしてた。かわいかった。

 

何度見ても花婿の走るスピードが速くてびっくりする。あと若者のファッションが急に現代すぎる。髪下ろしてるからかな?

 

こんな時でも乞食にぶつかって「どうした?」って声かける花婿優しいなぁ。根がいい人。

 

花婿とレオナルド

 

2人が後光差した状態でゆっくり現れるの何度でも好き。やっぱりレオナルドはどんどん細くなっている気がするそういえばバッテンのハーネスもちょっと緩くなっていた気がする。

 

花嫁の「歯でもいい、手でもいい」って右手を横にバン!と伸ばすあたりで鳴る音がばっちりハマっててかっこよかったー!今日全部音バチバチにハマってて最高だった。

 

花嫁とレオナルドがおでこをこっつんこするところ、今まで観た中でダントツで距離が近かった気がする。今にも2人がひとつになって溶け合わさるんじゃないかと思わせるくらい濃密で、お互いがお互いを愛おしく思っているのを感じた。

 

「この土地のせいだ」とレオナルドが言う時に地面の土をちょっと握るのが好き。そして「甘い匂いのせいなんだ」の声が好き。震えてるようで口説いているようで(?)

 

腰と尻溶け合わすとこいつから2人ともしゃがむようになったんだろう最初からこうだったっけ……

2人でしゃがんでちんまりしているほうが「ふたりだけの世界」って感じがして好きです

 

順序わかんなくなっちゃった……

花嫁が立っていて、レオナルドがしゃがんで花嫁の肩に一生懸命つかまっているところ大好きです

レオナルドが全力で甘えてる感じがして好き。普段はレオナルドが上から花嫁を見下げるけど(物理)、このシーンでは逆転してレオナルドが上目遣いになるのが好きです。

 

レオナルドが「先に行け」って言ってるあたりの表情が、前は闘志を感じた気がしたけど

今日は(最近は)花嫁と結ばれない未来、自分が死んでしまう未来を悟っているような子犬みたいな表情だった

悲しそうでもブルブル怯えているわけでもない。でも花嫁と添い遂げられない恐怖を感じながら、訪れることのない幸せな未来を描きながら、希望と絶望を同時に見ている目をしていました。

 

決闘は今日もすごかった。

特にすごいなと思ったのは、(いつもだけど)花婿がレオナルドを蹴った時の、レオナルドの動き。マジで蹴られてそうすぎてすごい。身体能力カンストしてるのかな

 

レオナルドが花婿を刺した時に自分の左手を見るのがすごい今日初めて気づいた…(フォロワーさんのツイートで知りましたありがとうございます)

手を汚してしまったと我に返っているのか、手についた血を見ているのか……。人を刺すことに対して何かしらの想いを抱えているレオナルド、とても人間。花婿なんてもうねガンギマリですから。

 

 

先週末観た時に背中のマイクがシャツ越しにボコッとしてて、「ゴロゴロしたら痛いじゃん!」と本気で心配してしまった。日によって目立つ日と目立たない日がある気がする。今日はそんなに目立っていなかったような

マイクって!いつまでもあのサイズあの厚みなのかな!?そろそろ小さく薄くなってもいいんじゃないかな!?豆サイズのイヤホンがある時代ぞ!と思いました

 

糸玉

糸玉の歌、なんか好きで口ずさんでしまう。少女2人とも歌がうまい。このシーン何度見てもわかんないな。乞食がことの顛末を説明していることはわかる。もう明日で観るの最後だけどわからないまま終わります。それでもいい、そういう作品だから。

 

黄金の花ってなんだろう?マリーゴールド

ちなみにマリーゴールド花言葉は「絶望」「嫉妬」「悲しみ」だそうです

 

女のシーン

 

村の女が必死に慰めているけど母には全く響かず……何ならさらに力強く吹っ切れてしまった母、すごい。頼れる人がいない時人は強くなるんだな。

そして血まみれで入ってくる花嫁の、唇の色の無くなり方すごいな。あと血が染みた服がリアルよね血の色

 

花嫁の「滔々と流れる黒い川」の言い方が最初からずっと好き。なんか何かが好き

1幕の終わりは皆各々心が揺らいでいる状態で終わっているのに対して、2幕は凛々しく立って終わっているのがかっこいいなと思いました

思いましたというか毎回なる

 

カテコで、ズボンの後ろに(腰の辺り)(ベルトのとこ)にシャツがちょっと挟まってたレオナルド。やっぱり痩せて余ってるのかなと思いました。

 

ついに東京千秋楽だ

誰一人欠けることなくここまで来れるのすごいなぁ、舞台上であんなに熱く喋りまくって動きまくってるのに

今日も良い観劇でした。

 

最後まで怪我なく健やかに駆け抜けられますように!

血の婚礼観劇前の私へ 初日の初見の感想を全部ここに置いていくから楽しんでいってください 私より

舞台血の婚礼、初日おめでとうございます!

どうか怪我なく、無事に幕が降りますように………と何度でも願いたくなってしまうハードな2幕でした。

 

初日を観劇してきたわけですが、約2時間半の間に色んなことが起こりすぎて感情の行き場を失いました。

観たものを忘れる前に、次の観劇で記憶が上書きされる前に、初見の感想だけは書き残しておきたい!内容に触れますのでご了承ください。

 

まだ観ていなくて観劇予定のある方はぜひ回れ右でお願いします!演出のネタバレ見ないほうが絶対楽しいので…

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

 

 

 

 

 

こんなマジの古典演劇とディズニーランドとピューロランドと文化祭とハロウィンが一気に全部くる舞台だなんて聞いていません。(※似ている、ということではなく楽しさのベクトルの話です)

すごく楽しかった。楽しかったという感想が正解なのかは分からないけど、とにかく楽しかった。この先ストプレ観劇が初めての友人そして母を連れて行く予定ですが、絶対楽しんでもらえる!初見の感想聞くのが今から楽しみ。

 

 

観劇前の私へ

観劇前の私が観劇後の私に質問を残していましたので一旦答えましょう

 

potea.hatenablog.com

シアターコクーンどうでしたか

コンパクト!狭いのに、一段一段の段差が高くて凄く見やすい!後ろの方でもかなり近いはず。好きな劇場また増えちゃった。規制退場もスムーズでよかったです。物販がちんまりしてるから結構並んでいた気がする。初日だったからかも。あとお手洗いも劇場のキャパに対して多い気がする。

しかし電波が繋がらなすぎてスタンプラリー全然上手くいかなかった。終演20分後くらいに劇場戻って、事情説明してチケット見せてスタンプラリーさせてもらいました。ありがとうございます。スタンプラリーは幕間と終演後だと電波復活しなくて厳しいかもしれない。中二階にパネル展示があるらしいので余裕持って劇場に行ける日があったら探検したいな~。

 

地面の砂の加減は如何ほどでしたか

砂というより土だったね。思ってたよりふかふかそうだった。初手で上から土降ってきたの最高だった。びっくり。アクセル全開。2幕の体当たりな演技を観た時「地面が土でよかったー!」と心の底から思いました。土ではないけど繊維っぽから皮膚の表面に細かい傷ができて痛そう…。どうか皆さま最後まで怪我なくご無事で…(泣)

 

砂以外になにか飛んできましたか

飛んでこなかった!よかった。でも土掴んで投げててすごかった。そして飛んではこなかったけど、客席に向かってライトが向けられることが結構あってびっくりだった。そして客降りというか客席側から舞台上に上がることが多くてびっくりした。気が気でなかった。

客降りがあったから、ライトが客席に向けられた時(月が出た時?)や舞台上のキャラクターが客席の後ろの方を指さした時に「後ろの方に誰かいるのかな!?振り向いていいかな!?」と結構本気で迷ってしまった。

 

アトラクションでしたか

アトラクションだったー!

ジェットコースターに乗せられてあちこち連れ回されて、止まる度にびっくり箱開けさせられるみたいな舞台だった。まさか血の婚礼を観た自分が「楽しい」と感想を残すと思ってなかった。

幕間にお手洗いに立って、劇場内に戻ってきたら舞台がめちゃめちゃ広くなっててびっくりした。緑のカーテンだと思っていたものは、ライトを浴びたら木になってびっくりした。(緑に見えた私の目がおかしかったのかもしれない)。あの土の丘どうなってるんだろう。後ろから人出てくるのびっくりした。

 

レオナルドのジャケット派手でしたか

派手だった〜!舞台映像だけ見た時は「衣装の色なにごと」と思ったけど、レオナルドの妻も赤いワンピースだし、ライティングと舞台美術(と空間)が合わさると全然不自然じゃなかった。

フェリックス家の血筋は燃える赤、花嫁の血筋は内に秘めた熱意のオレンジ、花婿は隠し持った狂気の黄色(オレンジに染まる手前って感じした)、花婿の母は何色にも染まらず夫や息子への想いが映る黒って感じで、カラフルで、それぞれの血筋の色が目に見えるようで面白かった。そして結婚式のドレスは割とこう…概念だった!びっくり!婚礼のシーンで天井から降りてくる電気がとても好き。花嫁のウェディングドレスみたいなデザイン。

 

レオナルドや花婿や花嫁、歌ってましたか

レオナルド歌ってなかっ…………たよね?レオナルドの歌声聴きたかったといえば聴きたかったけど、あんまり気にならなかったかな。レオナルド独りだけ歌っていないのが逆に強い意志を持った一匹狼感あってカッコよかったし、レオナルドの「周りに染まれない虚しさ、寂しさ」みたいなものも感じました。好きです。

あと例の指笛の音わからなかったー!婚礼のシーンで注意深く耳を澄ませないと聞こえないのかも。

花婿はちょっと歌ってたかな。花嫁も歌ってた!

レオナルドの妻が一番歌ってた。ストプレの中の歌ってやっぱりミュージカルとは違うんだなと思った。赤ちゃんへの子守唄だから優しいささやき声で、レオナルドの妻の心細さを感じた……。子守唄のメロディーすごく好きだったんだけど、子守唄ってあんなに暗くていいのかなとも思った。笑

婚礼の歌とダンスは途中から楽器隊の方たちも舞台上にきて、婚礼の招待客として一緒に楽しんでたのが最高だった。楽しい~~~~

 

馬、どんな感じでしたか

馬出てこんかった〜〜〜〜!!まさかの〜!!!!逆に上演前から「馬で駆け回らずにはいられないレオナルド」って紹介されててよかったかもしれない。馬乗りであることを忘れそう。忘れないけど。でも馬出てこなくてもちゃんと馬の存在を認識さえてくれる演出と演技力でした。すごい。

「馬、乗らないんかーい!」とツッコむところも含めて楽しかったです。

 

決闘してましたか

し、してた…………!とんでもないものをみた。「決闘シーンないんだろうな………」と何かの媒体を読んだか聴いたかして思ったのですが、そんな事なかった。

しかも長期戦だった。想像より全然長かった。あんな肉体と肉体のぶつかり合い、魂と魂のぶつかり合いをあの小さな空間で目の当たりにした私たちは一体どうしたら……。なんか……座って観てるだけでごめんね…こんなに命削ってくれてるのに……みたいな謎の気持ちになった。人ってあんなに速く転げ落ちれるもんなんだと思った。やっぱりやられるのが上手いのってカッコいいですね…。バカの感想になっちゃった…。決闘のシーンはまだ言葉にできないなあ…。どうか怪我なく………。

 

カーテンコールは真面目かハッピーどちらでしたか

真面目だった。ニコリともせず、凛とした佇まいで真ん中に立つ役者・木村達成………。お辞儀の仕方が「誠実」を具現化したようで大好きです。2回目か3回目で須賀くんと目を合わせてふっと表情を緩めてらっしゃったのが、とても好きでした。

カーテンコールではもうレオナルドではなかったけど、ギャルで陽キャ木村達成さんでもなかった。「レオナルドを生きた役者・木村達成」だった。

 

何も考えず感想を殴り書き

演出が楽しすぎる

た、楽しすぎるー!!こんなに楽しい楽しいって感想ばかり出てくる舞台だと思ってなかった。私はストプレの観劇経験が少ないので、ストプレに「難しい」「飽きる」「interestingではあるけどfunnyではない」というちょっと後ろ向きなイメージを持っていました。もちろん生身の人間が演じているものを観る尊さ、おもしろさは理解しているけれど、視覚的な面白さ、楽しさ、はあまり体感したことなかった…。

血の婚礼の原作を読んだ時、文体も相まって、重苦しさ・閉塞感・窮屈感を何よりも感じました。だから舞台も暗くて苦しい感じなのかな~小劇場だしな~と、思ったり思わなかったりしていて。

それがもう、観劇したら全部ひっくり返っちゃった!もちろん息をするのを忘れてしまいそうな2幕は「楽しい」だけではないけれど。

空間の使い方

私は上手側に座っていたのですが、場内アナウンス中に「あ、遅れて入ってきた方がいるんだな、アナウンス中に間に合ってよかったね~!」と思いながらそっと通路に目をやると、黒い衣装に身を包んだ安蘭さん演じる花婿の母。そしてもう一本向こうの通路には真っ黄色な衣装に身を包んだ須賀健太さん演じる花婿。びっくりしすぎて「え!?」って声出しそうになってしまった。客降りの演出ってこのご時世な事もあって絶滅危惧種だと思ってた!とんだサプライズ。舞台だけでなく客席側の空間も使用する演出に、役者が舞台に上がる前からテンションぶち上がりました。小劇場ってこんな感じなんだ…たのしい…たのしい……!

ココナッツの殻ー!

最初のテンションぶち上げポイントは、開演前からずっと話題になっていた舞台上の土。もさ…ふぁさ…感のある土だった。そして上演開始3秒で上から土(ココナッツの殻)が降って来て最高だった。最初から全力すぎる。

劇中に創り上げられる舞台セット

次のテンションぶち上げポイントとしては、花婿がぶどう畑に出かけるシーン。花婿が部屋から出ていこうとする時、思わず心のなかで「どこから出るん?」とツッコんでしまった。そうしているうちに、花婿が壁に手をかけ、白い壁がくり抜かれ、扉が現れる。そして地鳴りのような重低音とともに扉が向こうに倒れ、白い光と もやに包まれた広い空間が現れる……のが!もう!最高にカッコいい……。楽しすぎる。向こう側の広い空間にも同じ土が敷き詰められていて、地続きの地面なのがとても好き。

そして花嫁、レオナルドが壁に手をかけるところも最高。カッコいい。3人が壁に手をかけることで初めて完成する舞台セット。好きです。

座席によってはくり抜かれた向こう側が見えないから、下手中央上手1回ずつ座りたいなあ…センターブロックのチケット持ってないけど…。真ん中の窓はちょっとだけ下手側を向いてるから、下手側に座れば向こう側見えるかな?

ガラッと変わる2幕

幕間に舞台空間がガラリと変わってびっくりしました。そんな大胆なことあるんだ。始まるまでずっと、4つの緑のカーテンがぶら下がっているんだと思っていたんだけど、照明に照らされたら木だった。目おかしくなったんかな。もう…ね…そんなガラリと変わった空間で繰り広げられる2幕の肉体と感情のぶつかり合いといったらもうね…言葉になりません……。

花婿の母が最後に白い枠を持ってきた時は「白い枠だぁ」とだけ思っていたけど、後になってレオナルドの妻が持ってきた枠と中央の上から降りてくる枠が揃った時に「最初の…あの3つの枠か…!」と妙に感動してしまった。

 

衣装と舞台セット

衣装!斬新。色の話は前述したけれど、革のベルト?を各々のスタイルで纏っているのが印象的。あの革ベルト血筋や血統、社会や土地や性別や結婚…ありとあらゆる物に縛り付けられているのを表現しているのかなと思いました。

レオナルドと花嫁が手を取り合い逃げている時はすべて外れて開放的になっていたし。逆に、花嫁の婚礼のドレスはゴリゴリの革ベルトで縁取られたものだったし。誰か(忘れちゃった)が「こんなドレス見たことない!」と花嫁のドレスを見て言っていたけれどあれは満場一致だったと思う。でも背中側がお花みたいになってて可愛かったな。

2幕ではレオナルドと花嫁はすべての革ベルトが外れていたのに対し、花婿の革ベルトは脚の物が残っていたのが印象的だった。花婿は感情を解き放ったけれど、まだ母親など(など?)に縛られてもいるのを表現しているのかな。わからないけど。

逆に、母親は黒い服をずっと着ているからベルトが目立たないのが印象的だった。演出家の杉原さんが「スペインの女性は人が亡くなったら自分で決めた期間ずっと喪服を着ている」と仰っていたから、母親はずっと黒い喪服だったんだよね。偶然かもしれないけど、色が同じでベルトが目立たないことで、母親が縛られていることを忘れてしまっているような、縛られていてもそれを苦にせず力強く生きているのが表現されているように感じました。

花嫁のドレスは、白いペチコートの上に真っ黒で重くて動きにくそうな革の縁取りがよく映えていました。まるで「私は縛られています」と自己紹介しているみたいだった。結婚というものが花嫁にとってどれほどの重圧だったのかを表現しているようでした。

 

そして舞台セットは、白い壁に上からぶら下がる照明機材の影が写り込んでいてとても綺麗でした。全体的に機材が丸見えなのも好き。

あと、舞台の転換の時に舞台上がそこまで暗くならず、大道具を入れ替えるスタッフ(みんなキャップを被ってた)と転換の様子が丸見えなのが好きです。

舞台セットの形状と壁に映る影、そして転換の演出が良い意味でとても「作り物」っぽさを演出していて好きでした。あと、婚礼のシーンあたりから増えるワカメみたいな黒いやつ……。謎ワカメと黒い革ベルト衣装がなんか切り絵とか影絵みたいだなと思いました。

それらと、ビビットな色彩に斬新なデザインの衣装が合わさって、箱庭の中の人形劇を観ているみたいでした。

箱庭の人形劇を外から眺めている気持ちでいると、突然客席側からキャラクターが歩いてきたり、暗くなっていく照明と劇場内を渦巻く重低音が舞台と観客側の世界の境目を歪めてきたり、とても不思議な感覚になりました。おもしろかったな。

 

「目を覚ましなさい花嫁さん」の歌

原作を読んだ時、勝手に「招待客たちが結婚式に浮かれて、花嫁さんに出てきてもらうために歌う明るくて爽やかな曲」というイメージを持っていました。「はやく支度を終えて出てきてよ」みたいなことかと思ってた。

実際に舞台を観たら、とても楽しそうな雰囲気だし音楽も楽しいんだけど、なぜか不気味さも感じました。民族っぽい曲調だから?(本当にどうでもいいですが私は無印良品の店内BGMを聴くと不安になります)

ちょっと不気味な曲調で「目を覚ましなさい花嫁さん」と聴くと、まるでその場にいる全員が「あなたが好きな人は本当に花婿なの?本当に好きな人は誰?この結婚は本当にしたかった?目を覚まして、あなたの本当の気持ちを思い出しなさい」と花嫁に対して問いかけているみたいだった。

 

愛されるべき男、花婿

花婿の「母想いの優しい好青年」→「自身の血に流れる狂気に気がつき、感情を止められなくなる青年」への変貌がすごかった。1幕と2幕で別人だぁ…。

1幕はまず「母親を子供のように可愛がって愛しているけど、"悪いものに取り憑かれたかのような狂気"を見るのはもううんざり」の加減がすごかった。母親のことが大好きだから、嫌いになりたくない…みたいな葛藤を表情から感じました。あとやっぱり須賀くんはかわいい。

婚礼前に花嫁に渡すプレゼントを持っているところ、プレゼントの持ち方がギリギリすぎて可愛かった。全体的に結婚にちょっと浮かれてる感じも好き。花嫁がクールな印象に対して、花婿は柔らかくてあたたかい印象。花嫁とのシーンで、花嫁のことをとても愛しているのが伝わってきたけど、それ以上にこの花婿は愛すより愛されるべき存在……愛されている方が似合うなあと思いました。

2幕は、自分に流れている狂気の血を思い出したかのように表情が変わり、声が変わり、脇目も振らずに突き進んでいく様子がカッコよくもあり怖かった。あんなに仲良しだった空くん(役名がわからない)に対してあんなに怒鳴って突き放してしまうんだもん。決闘のシーンでレオナルドに刺された瞬間の表情が上手すぎてちょっと動揺しました。2幕はまだ言葉にできないなあ……。

 

花婿の母

はぁ…まず、凛としていてとても美しかった。そんな佇まいとは裏腹に、言葉は乱暴で、でも息子のことが大好きで可愛らしさもあって。「ナイフ」という言葉をトリガーとしてパチンとスイッチが切り替わり、淀みなく言葉が発せられるのが、体の中に流れている呪詛が溢れて止まらないようでとても不気味でした。

婚礼のシーンの衣装がとても素敵でした。

花婿の母が一番多くのものに縛り付けられているはずなのに、誰よりも力強く地に足つけて立っていてカッコよかったです。最後の花嫁とのやり合い、カッコよかった…すごかった…劇場に語彙力置いてきたから今はすごかったしか言えないけれども。

1幕の、お家で近所の人とお話してるシーンが可愛らしくて面白くて好き。花婿の母、母親だけでなくちゃんと女の子で居られる時間もあるんだね、良かった、と思った。

そう、近所のおばあさんが!めっちゃかわいい~~!このシーンが初日で唯一笑いが起きたところだったかな?あんなに可愛らしくて声が素敵な方いらっしゃるんですね…かわいい……好き…。

 

レオナルドの妻

好き……。全員好きだけど…。赤ちゃんが泣き出して、1人で寂しそうに子守唄を歌う妻…。妻からは常に寂しさを感じました。レオナルドと妻のシーンはそこまで多くないけど、レオナルドの前では常に少し怯えている仕草で、普段のレオナルドの態度の悪さ……悪さ?高圧的な態度であることを感じました。

寂しそうだし怯えているけど、レオナルドを愛していて彼にその気持ちを届けようと必死なところが好きです。ただ弱いだけでは終わらないのがカッコいい。

教会に向かう時に「あなたと一緒じゃないと動かない!」と言い切ったのカッコよかったです。

あと、花嫁となかよしなの可愛くて大好き。なんかこう…仲悪くならないのすごいなと思いました。

 

花嫁と父と女中

女中さんが可愛らしくて人間味溢れてて大好き。婚礼の支度をしている時の、花嫁との仲良しな様子を一生観ていたい。

そして花嫁の父!!ユーモアに溢れる陽気なおじちゃんという感じでとても好き。花婿の母とのコンビネーションが抜群で二人の掛け合い観てる間ずっと笑顔だった。お似合いの二人だなと思いました(そこが?)

 

そして花嫁。出てきた瞬間に、自身の感情をすべて隠しているんだなということが伝わってきました。「結婚を控えている女性」として必死に振る舞ってた。

そして花婿たちが帰っていってから秒速で態度デカくなるの最高だった。

婚礼当日、花婿を愛し(可愛がり)っているのも伝わってきたけど、だんだんとレオナルドに気を取られていって、心の針が少しずつ花婿からレオナルドに傾いてくのが見て取れてすごかった……。

「でも私は花婿と結婚する」という意志の強さと、それと同じくらいの強さの「レオナルドが忘れられない」という想いが花嫁の心のなかで闘ってた。

 

レオナルド

好きです…。本を読んだ時、レオナルドひどいやつだなあと思ったけれど、いざ観劇してみたらそんなことはなかった。

独りだけ歌わないレオナルド。誰とも目を合わせず、常に誰かを鋭く睨みつけているレオナルド。常に苛立ちを感じ、妻に高圧的な態度を取るレオナルド。一見ひどい人だけど、固く閉ざした心の内にやわらかな気持ちも持っているレオナルドだなと思いました。

妻と最初に言い合うシーン。(馬の蹄鉄の話してるとこ)

妻への口調は意外と優しくて、いつも機嫌が悪いわけでは無いんだと安心しました。ちゃんと心の柔らかい部分も持ってた。そして少しでも彼の気に障ることがあるとピンと張っていた糸が切れるかのように態度が一変するのが怖かった。怖いけど、自身の気持ちを処理する方法を知らないから物に当たったり、すべての感情を「苛立ち」に変換してしまっているように見えました。何だかとても可哀想だった。

 

フェリックス家の人間だからと、小さい頃から周りに敬遠されて生きてきたのかなと思いました。だから愛されることを知らなくて、誰かを愛することに情熱を捧げていたというか。どれだけ妻から愛されていても、レオナルドは愛することでしか満たされないんじゃないかな。だから花嫁のことが忘れられなかったのかな。

 

レオナルドのことはもっと考えまとまってからにします。

 

木こりズ

木こりって!勝手に仙人みたいな風貌をイメージしていたんだけど、とてもスタイリッシュ木こりズだった!探検隊みたいで可愛かった。衣装が急に現代的になってびっくりしたな、かわいい。

何故木こり=仙人みたいな風貌を想像していたのか考えた結果「あなたが落としたのは金の斧?それとも銀の斧?」的な話の、湖から出てくる方の人を思い浮かべてるからだった。あの人木こりじゃないわ。

20年以上続いた勘違いがここにきて解けてよかったです。また一つ賢くなった。

 

忘れない、月が出てきた瞬間、一瞬客席の時が止まったことを。満場一致で「……なに?」となったと思う。まさかあんな現代的な色遣いとデザインのフロートに乗って出てくるとは思わないじゃん。たしかに「特殊衣装がある」とは聞いていたけど、光集めるタイプの衣装だとは思わないじゃん。風の抵抗をもろに受けるタイプの。いや何?

月って、顔を黄色く塗って出てくるとか頭に黄色い丸いかぶりものしてるとか、そういう事かと思ってた。銀か…そうか…超輝いてたわ……集まってたな、光。「月に照らされたら見つかってしまう」みたいなニュアンスの言葉が原作を読んだ時好きだったんだけど、そうだなこれは確かに照らしているな…。

月が出てきた時に笑っていいのかわからなくて困惑してたら、パチリ、パチリ、と拍手が聞こえてきて、最終的に会場全体で月の登場に拍手をしたんだけど、拍手が起きるまでの間に若干間がありましたからね。あの時みんな(何?)(笑っていい…?いや誰も笑わん)(どう…どうしたら…)(感情の行き場)(そんなことある?)(着こなしてる安蘭さんすごいな)(いや何?)(これから本当に決闘するんか)って思ってたと思う。しらんけど。インパクトすごーい!楽しーい!笑

決闘終わってからもう一回出てきた時「いやまだおるんかーい」って声に出そうだった。楽しすぎ。感情の行き場を失った。あと月が言ってること1文字も聞いてなかった。次はちゃんと聴くぞ

 

花嫁とレオナルドの逃走

まさかのスローモーションだった。筋トレすぎる。ゆっくりな筋トレが一番きついですからね。

劇場に語彙力置いてきたので今は何も書けませんが、熱く抱き合ったり手を取り合ったりする動きに合わせて音がバチバチにハマるのが気持ちよかったです。

 

決闘

こんなにすごいものを観てしまっていいのかと思った。これも劇場に語彙力置いてきたし全然消化しきれてないのでいつかまた。

とにかく怪我なく最後まで走り抜けてほしいです。

床がココナッツでよかった。本当に。

 

そういうことだったのか~!と思ったところ

レモネードのくだり

レオナルドの妻がレオナルドにレモネード(レモン水だっけ)が要るか尋ねる場面。本を読んだ時はレオナルドの返答が「うんと冷たい水で頼む」みたいなニュアンスだった気がするんだけど、上演では「水でいい」だった。なるほど~~!

本を読んだ時「あ、こういう時でも妻に甘える…というか自分の要求を受け入れられる前提でいるんだな、亭主関白って感じだな、怖いなあ」と思っていたのだけど、観劇したら「うわー!こっちのほうが怖い、嫌だ」と思いました。妻の「レモネード飲む?」という提案を「水でいい」とそもそも受け入れてくれないという……怖っ……。心のシャッターガチガチやないか。そしてその後、水の入ったコップを机にゴンですから。水ってあんなに縦方向に飛んでいくんだと本気で衝撃を受けました(そこ?)

 

花嫁の「離して!」

花嫁が花婿に後ろから抱きつかれて「離して!」という場面(やめて!だったかも)。本を読んだ時は、レオナルドや婚礼(を本当に続けていいのか)の事で頭がいっぱいで、ただ気が尖っているからそう言ったんだと思っていたけれど、

早見あかりさん演じる花嫁は「レオナルドを好きになってはいけない、顔を見てはいけない、どうしてこっちに来るのよ!」という想いが滲み出ていて、「なるほど…………」となりました。あのシチュエーションで抱きつきに来たのがレオナルドだと本気で思っているし「やってはいけない」と自身に強く言い聞かせているように感じた。すごい……

 

もう一個くらい「なるほど~」と思ったところあった気がするけど忘れた!

 

まとめ

舞台の遊び心と人間の真摯な演劇を存分に浴びることのできる舞台、血の婚礼。

この舞台を観ることが出来てよかったです。邦生のこと大好きになっちゃった。

今はとりあえず、2回目以降の観劇で月にどういう気持ちで挑むかだけ考えています。

 

おわり。

 

血の婚礼を真剣に読んだら馬が駆ける速度にやたら詳しくなった

せっかくチケットを取って舞台を見に行くなら全力で楽しもう!と思い立った結果、4冊を読み比べることになってしまった。やだ~大学の卒論より真剣。好きこそものの上手なれとはこのことですね。

↓前回投稿したものは内容に触れないようにしていましたが、今回は内容について気になったこと考えたことをざっとまとめています。ストーリだけじゃなく血の婚礼のコンテンツ諸々(ラジオとか舞台映像)についても書くかもしれないです。

内容に触れたくない方は回れ右でおねがいします!

potea.hatenablog.com観劇後にどう印象が変わるのかとか、文章の表現がどう三次元に起こされるのかとか気になるし。観劇後の自分が楽しむ用です。

あわよくば、本を読んでわからなかったところについて書いておけば、これを読んだ誰かが教えてくれるかもしれないし……という気持ちもあります。

 

まずは読んで気になったところ

麻と大麻

1冊目を読んだときに「大麻」と訳されていたものが、2冊目から「麻」に変わっていて、「ぜんぜん違うじゃん!」と思いました。

そしてその話を友人にしたら「え、麻と大麻って同じだよ」と当たり前のように言われ、ひっくり返りました。みんな知ってること!? 一般常識!? そうなのか。知らなかったよ。

麻といえば袋や洋服、大麻といえば危ない葉っぱを思い浮かべていたので、全くの別物だと思っていました。

血の婚礼の中で、花嫁の父が「大麻の出来がいいようだね(意訳)」と話しているシーンを読んで「なんと…物騒な……治安……」と思い

「麻の出来が良いようだね(意訳)」を読んだ時には「洋服の原料がたくさん生えるから儲かるんだなぁ…いや、大麻のほうが儲かるのか?ていうか生えてる物そんなに違ってていいの!?」と思いました。

まさか麻と大麻が同じものだとは。

同じものというと語弊があるのか。「麻」の原料になっている植物は20種類以上あって、その中に「大麻」が含まれているんですね。調べたら割と難しかったので「麻の部位によって扱いが変わる」という雑な理解にとどめておきます。

「麻」が総称で、そのなかに「麻と名のつく植物」がたくさん含まれているという……ソーセージとウインナーみたいなことですかね!

またひとつ賢くなっちゃったな。

 

血の婚礼を読み解く上でこの話題は本当に関係ないです。

 

10里(レグア)めっちゃ遠いやんけ

読み進めていくと「花嫁の家がとても遠い」という話題が出てくるのですが、そこに「10里(レグア)離れている」という文章があります。3冊目までは「ふ~ん10レグアね(10レグアってどれくらいだろ、まあいっか)」と気にしていなかったのですが、4冊目の訳注に「1レグアはスペインでは5572メートル。つまり10レグアは55km」と書かれていて、思わず「遠すぎだろ」と声に出ました。50kmって遠いよね…?遠いです。

50kmというと渋谷から伊勢原くらいらしいです。伊勢原……通じないか…。緑豊かで、合宿とかするタイプの土地です。

 

あ、50kmというと品川から逗子くらいですって。電車で1時間。現代の電車で1時間かかる距離ってとても遠くない?

え、現代の電車と馬だったら電車のほうが速いですよね?調べましょう。

こちらのサイトを参考にしました↓

馬が1日に走れる距離は?どのくらい?時速何キロで走る? — | 乗馬用品ジョセスの記事一覧

 

電車

・快速で約時速90km

・新幹線で約時速120km

快速で100km出ないもんなんですね。

そう考えると車ってとても速いですね。生身の人間が通る恐れのある道路を時速60とか出して走ってるの怖いな…。それを1人の人間の運転で管理しているのすごい怖いじゃん…。免許持ってるけど絶対に運転したくない……。してません…しません……。こわいので…。

 

馬は走る速度いろいろみたいです。

 

・トコトコゆっくり歩く常歩

時速5~6km。数日間継続して移動可能。

え、馬の体力すごいな。

 

・ジョギング程度の速歩

時速13~15km。

継続できるのは一時間程度。一日に数回繰り返して30~45km移動可能。

そうだよね、馬って生き物だからずっとは動き続けられないよね。

ママチャリの平均時速が15kmほどらしいです。なるほどそれくらい。結構速い。

 

・駆足(かけあし)

時速20~30km。一度に走れるのは30分程度。一日で最大30km移動可能。

速くなればなるほど一度に走れる時間は短くなっていきますね。いきものだもの。

 

・全速力(襲歩

時速60~70km。一日で4~5kmほど移動が可能。

襲歩で走り続けるのは5分が限度。

馬すごくない!!??????????時速70km出るの!?車じゃん。

さすがに5分が限度なのね。よかった、5分が限度で。それにしても馬ってすごいな……。

 

馬の可能性が無限大すぎる。馬って自転車にも車にもなるんだね。馬って偉大だね。血の婚礼の登場人物の中で一番偉いの馬かもしれない。

 

急にレオナルドの解像度が上がったな…。

「(花嫁の家は)一番近い家から10レグア離れている」と書かれているので、レオナルドの家から花嫁の家まで最低でも55km、もしかしたらそれ以上離れているかもしれません。遠すぎる。

 

「馬が目をひんむいて倒れてるけど大丈夫?」と姑が心配する(疑う)シーンがありますが、そりゃ夜な夜な往復100キロ走らせてたら馬だって目ひん剥くよ。走らせすぎやろレオナルド。

 

馬を55km×2回走らせたらどれくらいの時間がかかるんだろう。

え~でも時速15kmは1時間しか続かなくて時速30kmは30分しか続かないんでしょ?結構時間かかりそう。

一番速い走り方から順に(一度に走れる時間を考慮した上で)全部使って55km走らせたとして……

襲歩5分(5km) + 駆足30分(15km) + 速歩1時間(15km) + 速歩1時間(15km) + 常歩1時間(5km) = 3時間35分(55km)

馬が超全力を出して3時間半。復路も全く同じ走らせ方だと馬がかなり無理する感じになるけど、それでも往復7時間……7時間!?。よくバレないな。いや馬(いのち)は嘘をつかないから姑にも妻にもバレてますけどね。

(よく読んだら花婿が花嫁の家に行くのに4時間かかったと言っているシーンがありましたね。計算する必要まったくなかったです)

 

花嫁と女中の会話で「夜中3時にレオナルドが来ていた」と判明する場面がありますが、家族が寝静まってから出発してバレないうちに家に帰る(堂々と家に帰ってるのか?笑)となると、花嫁の顔を見られるのは本当に一瞬なんでしょうね。文字通り「一目見る」という感じでしょうか。

ていうかレオナルドが初めて妻とともに舞台上に出てくるシーン、レオナルドは徹夜明けということになりますか…?あのレモネードのシーン朝なのか夜なのかイマイチわからなかったんですよね。まあいいか。(※ちゃんと読んだら妻が「どうして昼に戻らなかったの?」とレオナルドに問うシーンがあるから、ここは夕方〜夜の話なのかも。そんなバリバリ昼間に花嫁のとこ行っちゃうレオナルド大丈夫?リスクヘッジしっかり!)

 

そして妻との会話で初めて、レオナルドは元カノ結婚の事実と婚礼の日取りを知ることになるわけですが、その事実を知る前から、レオナルドは元カノの顔を見るためだけに夜な夜な馬を走らせていたということですね。「結婚してしまうから最後に見納めておこう」とかじゃなくてシンプルに元カノに未練があって馬を走らせているレオナルド。欲望に忠実でいいですね…。興味のあるものに一直線な感じ好きです。

それはそれとして、往復100キロ超の道のりを駆けてまで花嫁の顔を一目見に行くレオナルドの執着心というか、愛というか、妻がいるにも関わらず行動に移してしまう軽さと男気(男気?)というか……諸々ひっくるめてレオナルドやばい人じゃん。本当に今の家族のこと興味ないんだろうな。

馬一頭の命を厭わないほどの愛と執着。

 

馬車と馬ってそういう感覚なんだ

4冊目を読んでいる時に突然「そっか馬車と馬って別物か~」と思いました。(馬車が荷車と訳されている本があったから馬車と思ってなかったのかも)

馬車と馬が違うのは当たり前なんだけど、なんか忘れてた。レオナルドと妻が馬車で行くか馬で行くか小さい喧嘩を繰り広げているところを読んで、ハッとなりました。

ちなみに馬車の速度はだいたい時速10~15km…15だと少し速いくらいらしいです。馬に乗るよりも馬車の方が遅いんですね。たしかに優雅なイメージある。

レオナルドが妻に向かって「俺は馬車に乗るような男じゃない!」と声を荒げる場面があるのですが、馬車ってレオナルドにとってダサいものなんだ…と妙に微笑ましくなってしまいました。たしかにね、馬に乗って颯爽と駆けてる方が格好いいものね。

 

↓「馬で駆け回らずにはいられない」と紹介されているレオナルドとても好きです。ちょっといじられとるやん。

 

思いついた順に感想を並べる

いや知らぬ間に死んどるが

「決闘シーンがあります」という宣伝を聞いてからウキウキが止まらない。文章で表現されていた決闘シーンを生身の人間がどう演じるのか。まずアクションシーンが文章でどう表現されているのかから楽しみですよね。

そして血の婚礼を読んでびっくり。ないじゃん。決闘シーン。知らぬ間にレオナルドと花婿、死んどる。はじめて読んだ時、本気で1ページ読み飛ばしたと思った。しかもそこそこ分かりにくい感じで死んでた。小説でナレ死すな。血の婚礼を読み終えた(私の)母に「レオナルドと花婿死んだのわかった?」と聞いたら「え!? 死んだの!?」と、とても驚いていて笑いました。

(「死んでる……」って気づいた時、脳内で「女の園の星」の星先生を思い出しました。)

あるかなぁ…ほんとうにあるかなぁ決闘シーン…。最初の方の番宣(?)では「決闘シーンあります」だったのが、新しめのコンテンツで「決闘シーンもあるかもしれません」に変わっていたのが気になりました。本番どんな感じなのー!たのしみ。

 

この時代における結婚

母が花嫁に「結婚とは1人の男と子どもたち、そして世間との間との分厚い壁だけになること(意訳)」と諭すシーンが印象的でした。

現代の結婚は、女性が家庭に入ってお給仕すること…的な意味は薄れつつあるけど、この時代は結婚=女性が家庭に入ることだったんですね。

あと、結婚=子供を産み育てることというのも強く感じました。花婿の母と花嫁の父の会話が生々しかった。

パッと血の婚礼のあらすじを読んだ時は「婚礼の日に花嫁を奪われる花婿可哀想だし、花嫁を奪うレオナルドだめだし、ついていく花嫁もだめじゃん」と思ったけど、この時代の結婚がどういうものか分かると見え方が変わってきますね。

「分厚い壁」という言葉の重み。結婚したら最後、家族以外の人間と誰とも会うことができず、ただ夫と子供のために生きていくのかなと思わせる言葉。まるで牢獄みたいですね。このシーンを読んだ時、本当に好きな人との結婚じゃないとキツイだろうな~とか、結婚は女性にとって幸福とは限らないのかなと思いました。(それは時代性別関係なくいつでもそうか)

「自我を捨て、愛すべき男を愛し、家庭を築き、家と家族に身も心も縛られ生きていく覚悟を持つこと」が結婚だったのかも。

ということを踏まえると、レオナルドの妻への態度のひどさ残酷さの解像度が上がりますね。妻にとって(この時代は)家庭の中が全てなのに、子供にも妻にも愛情を向けていないことが丸わかりなレオナルド。なんてやつだ。妻を癒せるのは夫と子供しかいないんだぞ。ただ無関心なだけではなく、妻が「あなたの両目には棘がある」と感じるくらい攻撃的な態度なのシンプルに最悪。妻の心が休まる場所がない。

 

花嫁は花婿のことをレオナルドとは別のベクトルで愛していたんだろうけど、結婚には後ろ向きですよね。そんな折に元彼(BIG LOVE)が現れたら、花嫁にとっては救いの手・一筋の光なのかもしれません。

外から見たら「花嫁を奪い取ったひどい男、レオナルド」だけど、もしかしたら「牢獄に入る寸前の花嫁を救い出した勇敢な男、レオナルド」なのかもしれない。

 

でもレオナルド絶対最高なんだよな困っちゃうな

レオナルドはシンプルにモラハラ夫なのに絶対に最高だから困る。さすがロルカの理想の男。妻に冷たい視線を向けたり、カッと感情が昂ぶって声を荒らげたり。妻が「どうして何も話してくれないの」的なことをレオナルドに言うシーンがあるから、きっと本心を隠したような表情も見られるだろうし…。花嫁の前に現れればカッコつけてるかもしれないし、好きな人を前にして表情が柔らかくなるのかもしれない……。とにかくいろいろな表情を見られる気がしていてとても楽しみです。

達成さんの声が好きなので、機嫌が悪い時・怒った時の棘のある硬い声きっと最高なんだろうなと今から楽しみです。

妻への態度絶対最低なのにとても魅力的に見えるんだろうな……なんか……モラハラしてくるパートナーと別れられない人の気持ちがちょっとわかった気がする……(?)

 

あと婚礼の朝に堂々と扉を開けて花嫁の前に現れるレオナルドめっちゃ好きです。「俺だ、おはよう」って平然と準備中の花嫁のもとに来るのおもしろすぎる。「俺に会いたかっただろう?」的な、絶対的な自信。あとちょいちょい「(花嫁は)花冠は小さい方が似合う」とか各所にマウント取ってるの面白くて好き。

 

個人的に楽しみにしているレオナルドは

・女中に「赤ちゃんは?」と聞かれた時の反応

・馬で駆け回るレオナルド

・妻への冷たい態度(絶対最悪なのに絶対サマになってるから)

・花嫁への態度がどんな感じなのか(ちょっと子供っぽくなったりするのかな)

です!

 

そういうのってどの時代も同じなんだな

レオナルドと花嫁が逃げている時に「先に階段を降りたのは誰なんだ」「馬に手綱をつけたのは誰なんだ」などと小競り合いしているところが妙に好きです。切羽詰まった状況で言い合いが始まっちゃうのってどの時代も同じなんだなと思いました。人間を感じる。

このシーン馬乗ってるのかな……。木こりの台詞が官能的なシーンの暗喩…暗喩でもないか。そんな感じだけど、舞台でどんな感じになるんだろう。楽しみ!母(初ストプレ観劇)と観に行く日があるんだけど、観終わった後に気まずくなったらどうしよう…(ならんやろ)

 

湿度が高い

女中が花嫁の支度を手伝っているシーンで、女中が花嫁に「なんて可愛いんでしょう」と熱いキスをする場面があって、女性同士の関係性の湿度が高いなあと思いました。でも調べたら、スペインでは挨拶にキスやハグをする文化圏みたいなので、当たり前なのかもしれない!

 

花婿がいい子すぎる

若干気がおかしくなってしまっている母親をうまいこと扱いながら、愛しながら生きているのがよく分かる冒頭のシーン。花嫁の家でもおとなしい。超いい子。そして婚礼の日に花嫁に後ろから抱きつこうとして拒絶されてしまうの切ない……。

いい子すぎて印象が薄い…ごめん花婿…。その印象が薄いまま知らぬ間に結婚式場を飛び出して殺気立っていた花婿…。はやく舞台で観たいです。このいい子な感じがとても須賀くんっぽくて楽しみです。

 

母親と花嫁がかっこいい

母親と花嫁は女性なので、たくさんのものに縛り付けられて生きているなぁという印象を持ちました。

様々なものを失っても力強く地面に立って生きる花嫁の母親。

結婚する意志を固め、自分の欲望を捨てようとしている花嫁。

そして自身の欲望に気づき、欲を満たすため突き進んでいく花嫁。

カッコ良すぎる~!まだ文章でしか読んでないのにかっこいい。安蘭さんも早見あかりさんも絶対カッコいい。はやく舞台で観たーい!

 

血と土地

読んでいてとても「血」と「土地」と感じました。

殺し合うことで飛び散る血、家系的な意味の血、血統…血筋……。

 

土地に関しては、花婿の家は土地を手に入れて金持ちになったんだみたいな話題が出てきて「土地が富の象徴なのか~」と勉強になりました。象徴というか、作物が実るから儲かるってことですよね。なるほど。

花婿の家と花嫁の家の土地を繋げたい、みたいな話題が出てきた時に「結婚するのってある程度お金のためでもあるのか」と思いました。

あとは母親が家から出たがらないシーン。この地に夫と息子が眠っているから目を離せない的なことを母親が言っていて「めっちゃ地面……」と思いました(?)。土地への縛り付けというか。母親が話しているシーンを読んでいると、たくさんのものに縛り付けられてい生きていて苦しそうだなと感じました。でも、更に息子も仇も死んでしまってこの母親は生きていけるのだろうかと若干心配にもなります。

 

舌にはガラスの破片が突き刺さる

詩の部分でいちばんキレイだなと思ったとこです。ガラスが無条件で綺麗だからね。

花嫁とレオナルドのシーンでふたりとも言っている言葉だけど、どういうことなんだろう。言葉を口にするたび痛いということなのかな。詩っぽい台詞が舞台でどんな感じなのか楽しみだな~!

 

結末が予想超えてきた

読む前に「レオナルドと花婿と花嫁3人とも死ぬ(なんなら母も死ぬ)」と結末の予想をしていたのですが、外れたー!!まさかの若い男だけ死ぬ結末だった……!

「全員死ぬ」より生き残った人がいるほうが悲劇だなぁ確かに。やられた。

 

しかし生き残った花嫁が血まみれで花婿の母のもとに帰ってくるのなかなかすごい展開。花嫁、タフすぎ。花嫁はあの2人のもとに行きたくて、殺してほしくて母のもとに行くわけですが(多分)、よく殺さなかったよな…母……。

花嫁からしたら「花婿も元カレも死んだ」という悲しさ極まりない状況だけど、どう考えても花嫁が半分くらい悪いもんね。その状況で花婿の母の元に行ける情緒めっちゃ強い。どういう面構えで。そして「泣くなら戸口で」と言ってくれる母、やさしい。

最後に女だけの世界になるのが力強くて好きです。

達成さんが血の婚礼ラジオで「まだ2幕のシーン観れてない」みたいなことを話されていましたが、その時に「くたばってるから」とサラっとネタバレしてて笑いました。血の婚礼けっこう各所でネタバレしてる気がするけど、昔からある有名な作品だからいいのかな?笑

 

読んでてわからなかったところ

急に出てくる子供だれ~

一番最初の花婿と母親のシーンで、花婿が出て行った後に家に近所の女がやってくるところは理解できます。母親のお友達が世間話しに遊びにきたんだなーって。

でもレオナルド家に突然近所の娘がやってきて「ストッキングが売れた」と嬉しそうに報告しているシーンがよく分かりませんでした。え、この娘は実の娘ではなくただ近所の子だよね?突然家の中に居たからびっくりしちゃった。なんか…そういうものなのかな…出入り自由的な……

 

結婚相手に贈り物するものなの?

花婿と母が花嫁へのプレゼントについて話すシーンがあると思うんですけど、結婚する時って何かプレゼントするものなの?結婚指輪の代わりみたいなこと?(結婚式についての知識がゼロすぎる)

 

留めピン

レオナルドと花嫁が逃げる直前、花嫁が2人の娘に話しかけられるシーンがあるのですが、そこで女の子が「最初の留めピンを私にくれたのか、それとももう1人にくれたのか」と聞く場面があって。このシーンの意味が4冊分読んでも理解できませんでした。え~どういうこと。ブーケみたいなこと?調べても出てこんかった……。

あ~でもその先で「花嫁の留めピンを大事にしていると早く結婚できる」ってあるからやっぱりブーケ的なものなのか!留めピン…髪飾り…?

 

花婿と花嫁の馴れ初めは?

花婿と花嫁がどういう経緯で知り合って結ばれたのか分からなかった……。読み飛ばしてるのかなぁ?レオナルドの結婚式が花嫁にお膳立てされたものだったのは理解できたけど…。分からん!

 

・血の婚礼を観た後の私へ

観劇したら絶対「よかった……」になって楽しみにしていた部分すべてが記憶から飛ぶので今のうちに舞台の演出で楽しみなところ書いておきます

・初シアターコクーンどうでしたか

・地面の砂の加減は如何ほどでしたか

・砂以外になにか飛んできましたか

・アトラクションでしたか

・レオナルドのジャケット派手でしたか

・レオナルドや花婿や花嫁、歌ってましたか

・馬、どんな感じでしたか

・決闘してましたか

・カーテンコールは真面目かハッピーどちらでしたか

観劇後の自分、回答頼んだぞ。

 

久しぶりに真剣に本読みました。読書は楽しいですね。血の婚礼を真剣に予習しすぎて舞台観に行った気になってきたけど、まだ観てない。びっくり。嬉しい。これから楽しみが待っている。

 

杉原さんの演出が面白そうで、とてもとても楽しみです!

無事に幕が上がり、誰も怪我することなく無事に幕が下りますように。

 

おわり

 

ドラマ オールドファッションカップケーキが本当に善かったな

 

ドラマ・オールドファッションカップケーキ、本当に善かったなぁ…。

「どこがよかった?」と聞かれたら「……全部?」と突然IQ3になる。

役者の演技、映像の質感、音楽、物語の構成、各話の副題、どこをとっても「よかったなぁ……」とため息をついてしまうくらいよかった。

サクッと全体の感想をまとめようと思ったらまた長くなったし7割外川の話をしています。

 

 

よかったな…なところ

全員ハマり役

まず全員ハマり役なのがすごい。全員いとおしい。

ドラマ化が発表されてから予習として原作を読みました。カプチーノも読みました。絵がおしゃれで優しい雰囲気で、あたたかい気持ちになれる漫画でした。

 

野末さん

野末は割と女性の理想が詰まっているというか、現実には居ないよね、というキャラだと思います。そんなキャラを3次元の人間が演じるのすごい。武田さんってすごい。

そして御本人のSNSの更新がマメかつフレンドリーなこと。普段の話し方や佇まいがふわふわで癒し系なこと。「この方が野末さん、なるほど…!」となりました。

なにか美味しいものを食べた時の「!」な演技は、本当に周りに星がパチパチと弾けているようで、すごいなと思いました。

あと「おじさん」と劇中で自称しているけど見た目が全然若くて「お、おじさん…?自信持って……!?」と思いました。

 

外川

外川のビジュアルが漫画とドラマで割と違うけど、一体どういう経緯でたつなりさんはキャスティングされたんだろう…すごいな…というのが漫画を読んだ時の感想でした。

実写化は2次元で表現されていたものが3次元に起こされることに一番の意味があると私は思うので、見た目は似てても似てなくてもどちらでも良い派です。似てなくてストーリーもキャラの性格も違ったら困っちゃうけど…。

達成さんは一挙一動一言一句、外川を生きていましたね……。

すませばクール、笑えばキュート。そして深く響く硬めな声。

外川のクールに見えて意外と子供っぽいところ、密かに抱いた恋心を隠しているようで若干漏れているピュアさが、表情と声色から伺えました。クールな外川の内に秘められた沢山の感情が溢れていました。

好きなシーンを挙げたらキリがないですが、常に「とがわー!」と叫んでしまいたくなる演技でした。役者・木村達成、人間を演じるのが上手すぎる……。

私的、ドラマ関連のインタビューでとてもグッと来た達成さんの一言がこちら。

外川的には、節目節目に何かを抱えている部分を、表情であったりせりふであったり芝居をしながらいろいろ忍ばせたつもりです。

この「忍ばせた」という言葉の選び方がとても好きです。忍ばせた。

一見ふつうの会話や態度だけど、最後まで見ると「あれは恋だったんだ」と気がつく、絶妙なバランス。忍んでましたね…。

達成さんが演じる外川を見ることができて本当によかったです。

 

同僚ズ

水石亜飛夢さん演じる中村。

良すぎる。あんな同僚いてほしい。程よくサボったりミスしちゃうけど、憎めない感じ。そして外川と確実に性格が真逆な同期でありながら、ちゃんと外川と仲が良いのが好きです。飲み会のシーンが上手すぎて声だして笑ってしまった。

 

斎藤さららさん演じる河野。可愛かった……。

鮎川桃果さん演じる佐々木。友だちになりたい。

この2人が1話で「そして外川さんも~(グ~!!)」ってやってるとこ大好き。友だちになりたいし同盟組みたい。野末と外川のおかげで仕事が楽しいんだろうなぁ~となりました。

 

坂東駿さん演じる今泉。会社にいそう。わかる。いてほしい。

程よく興味を持って話しかけてくれるけど、深くは突っ込まない感じ。野末さんとはまた違った、常にふわっと優しそうなオーラが出ていて好きです。きっといいひと。

 

吉井怜さん演じる桐島。気品と強さと、ほどよいがさつさを兼ね備えた素敵な方。野末とは違いガンガン昇進する道を選んだ性格もありつつ、昇進するために強くなっていったんだろうなと思わせるかっこよさがありました。

 

全員がこのドラマの世界で自然に生きていて、愛おしかったです。

 

脚本

30分×5話というトータルでも1話ずつでも短い構成にも関わらず、お話が綺麗に収まっていて心地よかったです。すごい。無駄な描写がひとつもないうえに、足りない描写もない。

原作を軸にしつつ、ところどころドラマオリジナルな部分が入っていましたが、ひとつのドラマとしてきちんと物語が成立していて、キャラクターの感情にブレがなくて感動しました。当たり前であってほしいけど、案外そういうドラマって少ないですよね……。

メールの外川のターン、とても可愛かった。あれ原作にはなかったですよね。オリジナル要素は「なぜ」「それいる?」と思ってしまう事が多々ありますが、キャラクターの心情をより鮮やかに描く追加エピソードは嬉しい…。

 

神は細部に宿る。

 

音楽

主題歌がおしゃれ。おしゃれな声ってこういうことをいうんだな。

「何かがはじまりそうだと」という歌詞が聞こえてくるたびにハッとします。この物語は始まりの物語なんだなと気付かされる。

そして劇伴も主張しすぎず、でも彩りを添えていて大好きです。

配信も始まったのでじっくり聴きたいです。

 

神は細部に宿る。

 

映像

ずっとおしゃれ。ずっと綺麗。ふんわりした印象のときと、パキッとクールな印象のときがある気がします。映像が野末さんっぽい時と外川っぽい時があるというか。

映像の質感はもちろんだけど、外川が「もう着ないんですか、三つ揃えのスーツ」と言ったところで顔に光が当たった時は好きすぎてため息が出ました。

 

神は細部に宿る。

 

美術

野末さんの部屋も外川の部屋も、ふたりっぽくて大好きです。おしゃれ。

加藤綾佳監督がとても作品愛に溢れている方で、Twitterで質問返しコーナーをしてらっしゃる時がありました。監督に聞いていいことなのかな…と思いつつ野末と外川のお家のセットについて伺ったらお返事をくださいました。ありがとうございます。やさしい。(送ってから誤字に気づいた…)

野末さんが「退屈な毎日を過ごしている」という割に丁寧な生活をしているのが、なんだか不思議だなと思っていたのですが、監督の回答を読んで「ルーティンな生活 = 雑な暮らし」ではない、という新たな知見を得ました。むしろ丁寧な生活がルーティンの中に組み込まれているんだ、なるほど。野末さんすごいな……。でも衣食住を大切にしていてもなお「退屈な毎日」と感じていたなら、それは相当お疲れ(お疲れ…?)だったんだなぁと思ったりもしました。

 

外川は料理をしない、最低限の自分に興味があるものしか置かない人の部屋感。好き…!インテリアがモダンな感じ。料理はしないけどきちんとコーヒー淹れる感じ。物は少ないけどダイニングテーブルにコーヒー豆が置いてあったり間接照明がおしゃれだったり、自分の暮らす空間にはきちんとこだわっているのが部屋から感じられて好きです。

 

神は細部に宿る。

 

副題

第1話 パンケーキは後悔の味

第2話 彼にお似合いのスーツ

第3話 手料理とボーイズトーク

第4話 死ぬほど好きな人

第5話 2本の傘と降り出した想い

 

5話、文学じゃん。

 

どこをとっても作品への愛を感じました。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

個人的に好きなところ

全部好きですが少しだけ。

 

外川のメンタルが強すぎる

一旦、最終話で外川が泣いていたことなどは忘れてください。

パフェを食べに行って店員に写真撮るのをお願いするシーン、強すぎて「うそやん」と思いました。自撮りの時代じゃないのか。度胸ありすぎないか。さっき外で並んでいる時なかなか目立っていたけれど。

しかし彼にとってはそんなことへっちゃらなのでしょう。それほどの覚悟があって、野末さんをデートに誘っているんだもの。愛ってすごい。

寡黙でクール(外見)な外川がやるからこそ「いや、え、すごない?」というギャップが生まれ、おもしろみが出てて最高だなと思いました。外川何やってもかわいいし何やっても意外性があっておもしろいじゃん。ずるい。

 

そういえば外川はきっと「入社前 肉まんもぐもぐ面接官野末とエンカウント事件」の時にすでに恋に落ちていたように見えますが、そこから5.6年その気持ちを温めていたんですよね。こじらせてんな~、片思い。すごい。よくがんばった。抱え続けた6年も、恋を動かそうと思ったその瞬間も、どちらもすごい。

 

恋い焦がれるほどに憧れていた上司が少しずつ色を失っていく様子を見たら「俺がなんとかしないと」「あの頃に戻ってほしい」と思うのでしょうか。もし野末が若い頃の勢いを落とすことなく生きていたら、外川は入社時から抱えていた気持ちを内に秘めたままだったのかな。

 

基本的にすましてるけど割と全てがだだ漏れている外川

それ以上でもそれ以下でもないんですけど、割とすべてがだだ漏れていますよね、外川。

会社で野末さん以外の人と話している時は、人並みの微笑みを浮かべている時はある(…?)けど、基本的にスンとしててクールな外川。

1話の序盤で野末さんと話しているシーンはまだスンとキメてる。

 

なのに女の子ごっこしてる時にはすでに、嬉しさダダ漏れですよね。うっかり笑みを浮かべて顔を上げてしまい、秒速ですまし顔に戻す外川、いとおしい。

野末さんとの距離が縮まるにつれ、会社でも「にこ…」っとしてる時間が増えていくのが愛おしくもあり面白くもある。

ランチのお店調べてる時の顔がにやにやしてて完全に恋してる顔だった。上司の今泉に話しかけられて、すんでのところでスンと顔を元に戻すのおもしろかわいい。ここ会社やで外川。しっかりして。

 

でもこの「クールにしてるのに気がつけばダダ漏れてる」塩梅が本当に上手だな…と思います……。役者・木村達成、人間を演じるのがうまい……。

 

寡黙でクールそうな見た目をしているせいで全てがギャップになる外川

ずるすぎる。

真顔でいたらクールで寡黙で怒っていると勘違いされそうな顔してるし。真面目そうだし。なんか礼儀正しいし(のちに剣道部出身であることがわかり膝を打つ)。

なのに気がつけば「にや…」「ふにゃ…」ってしてるし、感情表現も意外と豊か。

すべてがギャップになるのズルすぎる。

鉄壁!って感じの顔してるから、笑ったり泣いたりした時の表情により深みが出るのだなあ……。

 

なんか分からんけど妙に説得力のある外川

1話のパンケーキ食べてる時の若干ストーカーめいた外川の発言に対して、野末さんはまず絶対そっち(どっち)にツッコむべきじゃないですか?

「常に野末さんを見て学んできました。朝から晩まで」じゃないのよ。こわいこわい。外川が言うと冗談に聞こえないのも怖ポイント。冗談でなく本気に聞こえるのに「そっか朝から晩まで見て学んできたんだね、うんうん」と納得してしまう。

「今は女の子ごっこの最中です、男であることは忘れてください」もツッコもうと思えばツッコめるけど「そっか…そうだよな…」と思わせる何かがある。

外川が発した言葉には妙に説得力があり、外川に言われたら内容がどうであれ「そうですよね、うんうん」と頷いてしまう魔力がある。不思議だな。

野末さんのふわっとした性格もあいまって、割と常にツッコミ不在なの好きです。

 

野末さんのふとした仕草

くしゃみが上手すぎませんか?これは仕草というより武田さんの演技ですが…。

前述しましたが、野末さんが何か食べて「!」となった時のぱぁっと明るくなる表情が好きです。漫画そのままですごい。輝いてる。

野末さんは聞き上手な感じというか、誰に対しても心を開いてふわっと包み込んでくれる安心感のある仕草…態度…?が多くて見ていてほっこりします。話し方もまったりしてて素敵。それで仕事できるの格好良い。

 

リアルな女の子たち

2話のパフェ屋さんに並んでいるシーン。野末&外川の前に並んでいる女の子たちの「やばくない…?」「かわいい…」合戦から始まり、

「ちょっとイケメンだったね」「結構イケメンでしょ」「ほんとだ」「みてみてみてみて(小声)」「めっちゃイケメン(小声)」

というこのやりとり。彼女たちの中で外川の解像度とイケメン度がじわじわ上がっていき、徐々に声量が小さくなっていくのがリアルで「ふふっ」となりました。

 

各話の感想はまたまとめたいな。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

 

同性同士の恋愛を描くということ

友人と「男女の恋愛もので片方がもう片方に精神的に掬われる描写ってあんまりなくない?」という話をしたことがあります。

 

男女の恋愛ドラマなら、例えば本棚で本を取ろうとして手が触れ合うとか、道でぶつかって荷物を拾ってあげるとか、それこそ一目惚れとか。たった数秒のできごとを「恋愛のきっかけ」として、最後まで物語が成立することが多い気がします。もしかしたらきっかけなんか必要なくて、もともと仲の良いふたりが惹かれ合ったり、はたまた不思議な運命で惹かれ合うこともあるかもしれません。

異性であるということは、視聴者が、無条件に惹かれ合うふたりに違和感なく物語に入り込める関係であるということ。

 

一方で、同性同士の恋愛ものの中には、仲の良いふたりが自然と惹かれ合い、 結ばれる描写は少ないなと感じます。数えるほどしか見たことないので間違ったことを言っていたら申し訳ないですが……。

なにか恋に落ちるきっかけがあったとしてももうワンクッション、特別に惹かれる出来事があったり、片方がもう片方の心を優しく掬い上げるような描写があって初めて、恋が動き始める気がします。

 

同性同士の恋愛を物語として描くには、きっかけの先に何かもう一つ、心動かすワンアクションが必要で、それは同性同士の恋愛がまだまだ「当たり前」の世の中にはなっていないから。物語の中でどれだけ「当たり前」に描いても、受け取る側の「当たり前」でなければその物語は伝わらないから……なのかな?

 

ちなみに心の弱さを掬い上げる描写というのは、日本の作品に多く、外国の作品にはほとんどないそうです(友人談)。国によって感覚が違うからでしょうか。

そう思うとなんともいえない気持ちになりますね。

 

それはそれとして、人の弱さを掬い上げる描写のドラマチックさが人の心を惹き付けるのだなとも思います。

 

この作品の魅力とは

ただ人が人を好きになり、愛したいと思える人のそばに居たいだけなのに、どうしてこうも障壁に阻まれなければいけないのか。外川が抱え続けていた苦しみ、葛藤、迷い、ささやかな喜び、そして溢れ出す想い。たくさんの外川の感情を目の当たりにして、現実世界を思い返し虚しさを覚えました。

 

外川が涙を流しながら告白をするまで野末が外川の恋心に気がつくことはなかったし、ましてやそれが野末自身に向いているものだとは微塵も思っていなかった。

周りの人だって外川を合コンに誘うし、野末も「君に彼女がいないほうが問題だと思うけど」と呟くくらいには、当たり前のように「外川は女の子が好き」だと思いこんでいた。

 

外川の「野末さんが好き」という想いを透明にしていたのは誰なのか。

 

外川自身なのか、野末さんなのか。はたまた社会の制度か、世間の目か、思い込みか。

常識、普通、当たり前、価値観。

ドラマを見ている間、そういった言葉が頭の中を駆け抜けていきました。

 

きっと全てなのでしょう。

 

外川にとっての「普通」は同性を好きになること。

であると同時に外川もまた「普通」の感覚を知ってはいて、当たり前のように「(自分はそうではないけれど)野末さんは女性が好き」と思いこんでいた。野末だって、もしかしたら同性同士の恋愛に抵抗がないかもしれないし、誰にも恋愛感情を抱かないかもしれない。

 

野末にとって、外川の告白は「普通」を揺さぶられた瞬間だったし、外川にとっても、野末が告白を受け入れてくれたことは「普通」を揺さぶられた瞬間だった。

 

野末にとっての「普通」

外川にとっての「普通」

ふたりが互いの心に触れ、互いの「普通」を揺さぶり合い、ふたりで「ふたりにとっての普通」を創り上げていくところが、この作品の魅力なのではないかなと思いました。

 

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

自分の「普通」の外側にある感覚に出会った時、

フラットな態度で受け止め、そっと自分の「普通」の範囲を塗り広げられるような、優しく誠実な人でありたいなと、このドラマを見て思いました。

 

いいドラマだったなぁ。

 

おわり

写真集PARADOXが思いのほかエンターテイメントだった

 

この世の木村達成ぜんぶほしい!!!!!!!!!

 

……心の中に住む山賊が元気に暴れまわっていたので、木村達成さんのファースト写真集PARADOXを購入しました。

売り切れたりしてなくてよかった~うれしい!

 

この世のスタンダート写真集が分からないんですわ

俳優の写真集ってそういえば買ったことな…………ある!!

松坂桃李の写真集がある、本棚に。恥ずかしすぎて記憶から消したんだった。

松坂桃李の写真集は雑誌に連載されていたものを一冊にまとめたもので、撮り下ろしではないので「写真集を買った」という感覚があまりなかった~。(よく見たら写真集じゃなかったかもしれない)

 

その内容が超~~恥ずかしくてですね。一瞬だけ説明させて。

松坂桃李が考えた架空の映像作品の架空の取材記事」が延々と続くんですけど、架空の映画の架空の役を演じた心境や撮影時のエピソードを、架空の役のビジュアルで話しているという、写真集なんです。怖すぎ。「この撮影は大変でしたね~」とか言ってる、撮影してないのに。シンプルにホラー。誰も正気じゃない。

架空の映画のあらすじとかも載ってるけど、それも松坂桃李が考えた妄想。もちろん作品のタイトルも妄想。ビジュアルも妄想。すべてが妄想。そしてなぜか3冊も出ている。私は買うの1冊でやめました。怖くなったので。

 

とにかく家にある写真集が絶対にスタンダードな写真集ではないことは分かる。

 

だったので!たつなりさんの写真集をとても楽しみにしていました!

やっとスタンダードな写真集が手に入るぞ~!普通の写真集だぞ~!わ~い!

 

……って思ってたんですけど開いた瞬間「まって」ってなったし、ページを捲るにつれて「顔きれいだなぁ~~……ぁ!?」と困惑する頻度が増えていく。

 

この、読みながら「おん……ぉおん…!?」となっていく感情が正しいのか不安になってしまった。

 

 

 

幸福と困惑の写真集

表紙と裏表紙

表紙!かっこいい!爽やかで透明感がすごい。そして若い。

顔の造形すごいきれい、そんなことあるんだ。

茶髪の達成さんをあんまり見たことないので新鮮!

 

裏表紙!スポーティーな格好が世界一似合う男。

 

PARADOXって書いてあるページ

待ってこれめっちゃ難しいなページの説明が。

え~~んフード被ってキリッとしてるの良すぎる。スポーティーな格好が似合いますね。さすがです。

 

カジノのディーラー

ページをめくった瞬間「まって」って声出た。え、そういう感じ!?

表紙や裏表紙みたいな私服っぽい洋服が続くと思ってたから、突然世界観ゴリゴリのきてびっくりしてしまった。

それにしても似合う~~!黒が似合う…!良すぎる。ライティングが好きです。影が顔に落ちて顔の半分が照らされてるの好き。

襟足が長いのも好きです。首元に持っていった手が綺麗。大きい指輪が映えますね。

え~ん好き。伏し目が似合う。

あと目の下に落ちるまつげの影がすごい…!まつ毛長いな…。

 

上からのアングルのカット良いなぁ。涙袋がちょっと赤いのいいですね。そして目が大きいな…。蝶ネクタイもベストも全部似合う。そして脚が長い!最高。

 

森の…?

うわーぁ!さっきのかっこいいカットとは打って変わって、ふわふわかわいいやつ来た!ありがとう!!!!!!

かっこいいのも好きだけど、かわいい感じはもっと好きです。ありがとう。世界に感謝。ちがう、感謝するべきは達成。そしてもうこの世界観ゴリゴリな感じには慣れてきた。オッケーそういう感じね、任せて!!

 

最初の枕(クッション?)持って振り向いてる写真好きです。寝起きっぽさ。髪がふわふわで寝癖っぽいのかわいい。ちょっと不安げな表情も好きです。

次ページの座ってる写真、背景よく見たらミシンとかテレビあるのおもろい。どういう世界線

アフタヌーンティーしてる写真もかわいい。マカロン選ぼうとしてる写真、わくわくしてる感じの表情が好きです。「わぁ~」って言ってそう。ひとくちが大きくてわんぱくでかわいい。そういえば外川はこれを上回る一口の大きさでしたね。すごいな。

あ、ピアノ弾いてる。指先がちょこんとしてる感じがかわいい。

 

~~………!?

何その服は!!!!パジャマの上に羽織っているなんかすごい柄のシャツはまあいいけど(いいのかな)そのスカートみたいな布は何!スカート的なものを履くことは全然いいと思うけど、急にどうしたの!? あ、でも小さいティーポット屋さん開いてるみたいな写真かわいい。

良いもの見た~!なんかすごい服あった気がするけど気のせいかもしれないな。

 

ホテルのポーター

ディズニーランドの入り口!?って本気で思ったけど、よく見たらホテルのポーターだった。ポーター?受付の人?なんだろう。急に一般常識わかんなくなっちゃった。

ディズニーランドに青いジャケットと白いズボンの制服の人いなかったっけ…?(※お掃除するキャストさんの制服だった)

ようこそポーズがきれい。立ち姿が綺麗。指を揃えて鍵を持ってるの綺麗。こういう綺麗な格好が無限に似合いますね…いいですね…。

指にぶら下げた鍵を見つめながら王様みたいに座ってる写真いいな。大きく開いた脚が有り余っててすごい、どういうこと。ときどき不思議な表情の写真がありますね。自然な表情で好きです。

首元の飾りが豪華ですごいなぁ~……ぁ待ってよく見たらすごいシャツ。え、すごいシャツ着てる!!!!!!!おばあちゃんちのカーテン!!

なんでもないです。これ着こなせるのすごいな…。

伏し目がちで手に持った鍵を見つめる写真も、振り向き美人も寝っ転がってる写真も全部いいですね…。目が大きいから上目遣いになると目がくりくりになって可愛いし、伏し目になるとまつげが長くて映えますね。

いいもん見た!つぎ!

 

白地に黒の模様のスーツ

またすごい派手な服きた。なんだろうこれ。服のこと全然詳しくないけど、この色のスーツにその色のハットって正解なのかな。しかもよく見たら一回もこのハットかぶってる写真なかった。おもしろ……。白基調の上着に黒のポケットが2つ付いてるの、スヌーピーみたいでかわいいな。

なん…!なんかこのお洋服の時の表情すべて不安げなのはどうして。何があったの彼の身に。でも不安げな表情す~ごい可愛いですね…ありがとう…。バチバチに決まった表情もふわふわした表情も不安げな表情も見られるなんて。ありがとう。

時計を見つめてる写真、本気で「?」って思ってそうな表情なの好きです。

そしてやっぱり立ち姿がきれいだなあ。姿勢が良くてスタイルの良さがよくわかる。スーツが似合いますね…。

どの写真もそうだけど。お口が「ω」なのすごい。天才の口角。

はい次!

 

スポーティー

わーー!!!似合うーーッ!カッコイーー!

ふくらはぎあたりでキュッとなってるジャージとても好きです。それが似合う人はもっと好き。パーカーも好き。え~ありがとう……。

2枚目の写真すっごい好きです。顔面が美術館じゃん。ねえこのお洋服の時すごい良い表情する。「木村達成です!!!!!!」って顔してる。自身に満ち溢れてて、それでいて自然な表情。好き~~。

え~~~ん動きのある写真だ…静止画で分かる運動神経の良さ。ありがとう。

飛び蹴りみたいなことしてる写真3枚大好き。脚3メートルある。

わぁ~このスポーティーな写真の一番最後、悪役っぽさありますね…。そういえば悪役っぽい表情初めて見たかも?

いいもん見た~~~…………

つぎ!!!

 

数字スカーフ

なに!!!!!??????????????!?!?!?

 

「え!?」って声に出ちゃったし、びっくりしすぎて写真集一旦閉じた。

第一印象がなぜか「ニチアサ」なんですけど、これは一体なにごと。

なんかすごいフォークとすごいナイフを持ってガラ悪い表情してる。ガラ悪い表情はファンクラブのブログでよく見るしとてもお似合いで大好きなんですけど、スカーフすごくない!?

どう なに え!?どういう気持でこの服を…

なんかニチアサの敵とかにいそう。ライダーもレンジャーも全然見たことないけど…。

え~びっくりしたな。でもこういう表情似合いますね。好きです。

2枚目のお皿見つめてる写真好きです。少し下を向いた角度がお似合いです。

そして舌ペロッとしながらトランプ食べようとしてるの可愛……えっトランプ食べてる!!!!!!!そのトランプはどこから。1枚目にトランプ映ってた!?

……あった~~(涙笑)フォークのそばのグラスにトランプ入ってた~~!!!!たのしい。

 

舌ぺろかわいいな。

あ、次のページでトランプ食べてる。でもやっぱり顔が綺麗ですね…。フォークを持つ指の配置が綺麗すぎる。パーフェクト。

はっ……ニチアサ感はもしやこの前髪からきているのか……。いやスカーフか…。

最後の両手を組んでる写真好きです。きれい。

よし、次!

 

白い服

わ……ぁ……は……綺麗……とても綺麗…白いシャツに白いズボン…。顔の綺麗さとスタイルの良さが際立っていてすごい。絵画じゃん。

なんだか宝塚感がありますね。綺麗すぎる。キメてる顔もカッコいいけど、ふんわり笑っている顔が好きです。笑顔っていいね。

 

中国王朝!?

なに!??????中国王朝!??いや中国王朝のこと何も知らないので見当違いなこと言ってたら本当にごめんね!?

びっくりした!急に違うの来た!さっきの宝塚との温度差がすごい。シンプルカッコいいものの次はカロリー高いものを挟むという法律?こちらの情緒をジェットコースターにしないと気が済まない?

楽しすぎる。

そしてお写真すごい。おヒゲ生やしてる姿はじめて見た気がする。え~めっちゃ似合う~~~!!!!顔綺麗…(それはそう)

このヒゲ似合うの本当にすごい。そして垂れてる前髪いいですね…。髪を結ってるのも好き。すっきりした髪型が似合いますね…。ヒゲを生やすと相対的にお顔が幼く見える。摩訶不思議。

えーすごいこれ誰が思いつくの。すごい。そういえばこの写真集が作られた経緯とか全然知らないな…。メイキングDVD見ればいいのか…!

パッと見た瞬間「中国王朝!?」と思ったけどよく見たらお着物和風でしたね。何がそんなに中国みを…ヒゲ?と髪型?佇まい?でも良く見たら椅子と背景が西洋風?そして後ろに飾ってある着物は和風だ。

え、すごい着物違いのショットある。そして最後の方はさらに豪華なお着物だ~!すごい。かっこいい。似合う…なんでも似合うじゃんすごいな。好きです。

そしてこのヒゲは地毛?地毛か。(ヒゲに対して地毛って言葉使うのかな)。えーん綺麗だな全てが。ちょっと眠そうな(?)写真も好きです。そして足の甲が綺麗。

いいもんみた。つぎ!

 

ゆるふわ

んわぁ~!好き……ふわふわの髪に丸メガネにぽやんとした表情……と、本に囲まれているシチュエーション……好き…ありがとうございます。優勝です。ありがとうございます。有馬公生で木村達成さんを好きになり後にCALLが無駄に刺さってしまった私の趣味が分かりやすくて悲しくなる。

え~うれしい。かわいい。すき、ありがとう。こんな優しい表情をありがとう。某魔法映画の主人公を演じたらこんな感じなのかな。

一枚目、おくちが半開きでぽやんとしてるの可愛い。2枚目の笑顔も素敵。え~~3枚目寝ちゃった……かわいい…。お昼寝うたた寝感があってかわいい。

そういえばこの写真集、ページ(コンセプト)によって髪型ぜんぜん違うな…すごいな…結構な期間使って撮影されてたのかな。……いやヘアメイクのちからか。

え!!!!まってゆるふわメガネショット3ページしかない!!!どうしてそんな!中国王朝あんなにあったのに!どうして!

と思ったら次の布の上に寝てるページも同じ服だった。なるほど。顔の光の当たり方がきれい。手をこちらにかざして片目を細めてる感じの写真好きです。

 

ああ、びっくりした。急に上裸。でも裸を安売りせずきちんと布を纏ってるの好きです。手にあご乗せてる写真がなんか小動物ぽくて好きです。

は~~ゆるふわありがとう。つぎ!

 

自然な表情~~!好きです!耳元に手をやってる写真、ふんわりした笑顔なの好きです。まって1ページ目の写真まつげ長。すご。首のリボンのようなもの、首が締りそうで心配になっちゃった。風に吹かれてズボンがふんわりしてるのなんか好き。そして透明感がすごい…!

海ではしゃいでるお写真すごい楽しそう!!笑顔最高!

まって、写真集ってこういうことじゃない?

やっぱり楽しそうな姿を見られるのが一番嬉しいですね。無邪気な笑顔5億点満点!!

つぎ!

 

表紙のやつ

あ!表紙の服だ!顔の透明感がすごいし絶妙に髪型…髪の色?がチャラいの似合う。

眉毛の太&りりしさと、顔の透明感のギャップがすごい。手の透明感がすごすぎて向こうが透けて見えるんじゃないかと思う。たつなりさん、口の形がきれいだなあ…口角がきゅっと上がってるのすごい。ハムスターみたい。

そして思ってたよりゴツいブーツ履いててびっくりした。

たばこ!たばこ……!たばこ吸う…!似合う~……火をつけてるカットの座り方好きです。タバコの次のページの左手の位置が絶妙すぎてめっちゃ好き。どういうきもちの表情なの。

可愛いとカッコいいと綺麗とワイルドが一度に襲いかかってきて忙しいな情緒が。

 

今思ったけど写真集の感想って難しいな、ページ数書いてないから……。

この、豚の丸焼きみたいな……違うな……豚の丸焼きは絶対に違う。うーん、手すりに両手ガッとやって肩がTシャツの襟ぐりから見えてる写真、不思議ポーズだけどなんか好きです。網越しのカット、構図が好きです。そして振り向きの盛れ方がすごい!本当に綺麗。振り向き美人とはまさにこのこと。

空を見上げてるのいいですね……。

よしつぎ!

 

なんかすごいイケてるやつ

わ!!好き!!!最初のカジノのディーラーと同じ?と思ったけど違……いや同じか…!? 同じだ…。髪型と表情でこんなに印象変わるんだ、すごい。ふわふわな髪で顔がキリッとしてるギャップが好きです。この髪型、どことなくライオン感がありますね。

前髪で眉毛が隠れると印象がぜんぜん違う~~!2枚目の写真(蝶ネクタイ外してる途中のやつ)すごい綺麗。好きー!脚が長すぎる。その次の手首とか蝶ネクタイとか触ってるお写真もきれい。すごいな、綺麗な人って全方位ぬかりなく綺麗なんだな。

気だるそうにシワシワのお札数えてる写真ちょっと面白くて好きです。なんかこちらに誘おうとしてる写真も好き。口元がちょっと笑っててなにか企んでそうな表情なのいいな。

お札投げてるの楽しそ……ァあ!数字のスカーフがあんなところに!なんかもう「ミッケ!」読んでる時の気持ちになってきちゃった。

チェーン…鎖…ネックレス…?を指からぶら下げてる写真、王様みたいでいいな。なんか似合いますねこういうの。そしてこの蝶ネクタイがぶら下がってるのどこかで見たような……君嘘のパンフレットか…!蝶ネクタイってこうして写真撮るものなのかな。

え、赤いハイヒールって最初のカジノのディーラーにもでてきたな…それにしても顔が綺麗だな…

 

…!終わった!オフショットだ!

オフショット全部自然な笑顔で素敵だなあ。ずっと笑顔でいてほしい。

幸せであってほしいし笑顔で過ごしてほしい~……。

そして字がパワフル。

 

PARADOXとは一体

なんだ、この最初と最後に出てきたカジノのディーラーが私達を不思議な世界へ招待してくれたということですか?この今まで見てきたものはこのカジノのディーラーが掌握していた世界なんですか?

なん PARADOXってなんですか!?

 

帯をよく見たら「"彼"が足を踏み入れた不思議な場所は_」って書いてあったんですね。そういうコンセプトって心の準備できてなくてごめん。許して。

そしてその文章に続いているかのようにPARADOXって書いてあるけど、……PARADOX…!?そうか……!?

ふしぎなせかいだな。

 

写真集ってこんなに楽しめるんだ

どうしよう、すごい面白かった。写真集に対しておもしろいって感想が一番最初にくるの絶対に間違ってる気がするけどすごく面白かった。ものすごい楽しんでしまった。割としっかり声に出して「え!?」とか「ははっ」とか言ってた。うるさ。そしてたつなりさんが綺麗すぎて永遠にため息ついてた。辛くないため息もあるんですね。

 

写真集って文字ないし、一度ぱらぱら~っと見たらすぐ本棚に仕舞ってしまうだろうなと思っていたけど、気がついたら枕元に置いて寝る前に毎日みてた。元気を出したいときは数字スカーフか中国王朝を。癒やされたいときは森のパジャマかゆるふわメガネを。カッコいいものを見たい時はディーラーを。素に近いたつなりさんを見たいときはスポーティーか海の写真を。

欲に応じて見るページ変えるの、薬かよ。用法用量を守りましょうってね。

 

でもすごいなあ、全部達成さんの写真なんだけど、イベントのレポート写真とかブログの写真とか役の入ってない素の達成さんと印象がぜんぜん違ったな。コンセプトによって見た目はもちろんだけど表情も印象もまるっと違ったな…役者だな…役者尊いな……。

 

そして「予測不能なミステリースペックを持つ」って帯で紹介されてるんですね。

いいな……。予測不能だしミステリーだしお芝居に誠実な木村達成さんが好きです。これからも達成さんのいろんな表情を見たいです。

 

 

気がついたら服に目が行ってた気がするし、ちょいちょい困惑したけどそれも込みでとても楽しかったです。そしてなにより達成さんの顔の造形とスタイルが綺麗すぎますね。美術館。

 

はー楽しかった!

写真集第二弾でないかな。もっと自然な服で。

 

 

……写真集の感想文って何?

 

おわり

血の婚礼4冊を読み比べました ※9/11に3冊から4冊になった

9月15日からシアターコクーンで上演される「血の婚礼」が楽しみです。

horipro-stage.jp

8月10日のマジの婚礼みたいだったトークショーにも参列して、ワクワクが留まることを知りません。

 

原作のある作品をみる時、原作を読んでから観るかまっさらな状態で観るか、迷いますよね。

今回は話がシンプル(なのかな?ほんとに?)らしいけど、原作が戯曲で難しそうだし物語の舞台であるスペインのことを知らないし、なによりあらすじ漫画読んで全然わからなかったので、読んで色々調べておこうと思いました。

 

あらすじ漫画↓

honto.jp

舞台のビジュアルをもとに描かれた舞台のあらすじ漫画って初めてみた。すごい。手厚い。そしてみんな本当に似てる。トークショーの時にも漫画を読んでも思ったけど木村達成さんと早見あかりさんのお顔の造形似てますね。

 

 

血の婚礼を読むその前に

ていうか戯曲ってなに

数年間疑問に思い続け永遠に解決させていなかった「戯曲ってなに」問題。

(※問題にしてるのは私だけです)

 

「戯曲」と聞いて

難しそう

しかイメージがないのですが、血の婚礼を観に行くのにそれじゃまずいな。

 

Wikipediaで調べました。戯曲とは。

戯曲(ぎきょく)は、演劇の上演のために執筆された脚本や、上演台本のかたちで執筆された文学作品。戯曲を書く者のことを劇作家と呼ぶ。

えっ脚本!?そうなの!? 

なんかもっと「詩の戦闘力高めた版」みたいなことだと思ってた。そうか、文章の種類ではなく形式の問題だったのか。

本当だ、今手元にある「血の婚礼」全部が台本みたいになってる!

話してる人の名前が上にあって、セリフやらなにやらがその下に書かれてる。

 

え~~戯曲へのハードル下がった嬉しい~~!

 

そして違うサイトにこんなことも

一般に戯曲は、脚本、台本とほぼ同じ意味で使われるが、戯曲は、作者(→劇作家)の思想性を重視し、文学作品としても鑑賞できるような芸術性をもった作品をさしていう場合が多い。
 それに対して、直接上演を目ざした舞台に直結した作品を脚本・台本という場合が多い。

芸術性をもった作品!作者の思想!なるほど!だから難しいイメージがあったんだ!ガッテン!

いいですね、人生の伏線回収という感じで楽しいです。

 

勉強になりました。

 

血の婚礼3冊読み比べ

※9/11に加筆をして、3冊読み比べから4冊読み比べになりました。4冊目だけ時間が経ってから読んでいます

 

最初に読んだ3冊

血の婚礼、調べてみたら全集に入っていたり1冊で発行されていたり、どれを読めばいいか分からない。

ということで図書館で「血の婚礼」と検索して本当に血の婚礼が収録(収録?)されていそうな本を3冊借りてきました。ありがとう図書館。

 

わからないなら全部読んでしまえばいいじゃないってね。

 

内容については触れないよう気をつけますが神経質な方は回れ右でお願いします。

3冊のうち、発行年が古いものから読みました。

すべて個人の感想です!

 

①てすぴす双書:血の婚礼

書 名:血の婚礼

出版社:未来社

訳 者:山田肇・天野二郎共訳

刊行年:1954年第一刷

 

所要時間:1時間と5分くらい

読みやすさ    :★★☆☆☆

詩のわかりやすさ :★★★★☆

台詞のわかりやすさ:★★☆☆☆

 

○感想

「戯曲って難しそう」のイメージから入ったので、読み終わった後の「内容思ってたより理解できるじゃん!!」という嬉しさがありました。

たまに読めない漢字があったけど文脈で意味は分かりました。

 

やっぱりストーリー自体は単純で、おはなしのスコープも狭いです。シンプルな話を詩的なセリフや演出で色付けして美しくドラマチックに描いているなあと思いました(そりゃ戯曲だからね)。

台詞回しは演劇的で硬い印象だったけど、必要以上に難しいわけではなく、割と理解できる言葉でした。いや、でも「それどういうこと」と思うことは結構あった。ストーリーはシンプルなので、話の本筋の理解に支障はなかったかなという感じです。

 

訳されたのがかなり昔なので、ひらがなの使い方が特徴的で「今、なんて?」となることはあったけど、ゆっくり読み返せばきちんと現代の言葉として理解できました。(※この時点では理解できたつもりになってるけど、他の読んだら理解できてない部分結構あった)

 

詩の部分も思ってたより分かる。いや途中で「えーん、むず」となったけど割と大丈夫。詩の理解があやふやでも人間の心情はきちんとわかる…わかってたかな…不安になってきた…。

 

詩でもそれ以外でも出てくる単語が綺麗。

ゆっくり何度も読み返したいかも。

 

あと、最初に2枚ほど舞台セットのイメージイラストがついていて、少しだけイメージしやすかったです。

そして、本編よりあとがきのほうが10倍難しかったです。

 

沖積舎ロルカ戯曲全集2

書 名:ロルカ戯曲全集2

出版社:沖積舎

訳 者:長南実

刊行年:1984年第一刷

 

所要時間 :50分ちょっと

読みやすさ    :★★★☆☆

詩のわかりやすさ :★★☆☆☆

台詞のわかりやすさ:★★★★☆

 

○感想

開いた瞬間「えー!ぜんぜん違う!!!!」って声に出た。

パッと観た瞬間の言葉の柔らかさ、ひらがなの多さ。

 

戯曲なので初めに登場人物の一覧が載っているのですが、ひとり「①の本の一覧に載ってないけど登場する人」が居まして。

そして、こちら沖積舎の全集には一覧にその人がきちんと載っていて、その人の正体までもが書かれていて、衝撃を受けました。「えー!そういうこと!?」って声に出た。①の読んだ時に「なんだこの人、わかんね~~」と思ってたのに、こちらの登場人物一覧を読んだら解決してしまった。そんな事あるんだ、微ネタバレじゃん。でも理解が深まって助かりました。

 

すごくわかりやすかった…!

読みながら「めっちゃ分かる!」「そういうことだったん!」「なるほどな!」って何度か声に出してしまった。(すぐ声に出す)

さっき読んだ①未来社の血の婚礼、難しかったんだ…ってこれを読んで気が付きました。

ストーリーに改変があるわけではないので、読み終わった後の印象は変わりません。キャラクターの印象も。

 

未来社のものより漢字が少ないので、絵本を読んでいる時と同じ難しさを感じます。ひらがなが多くてたまに突っかかる感じ。その分全体的に柔らかい印象でした。

あと、未来社は「食べる」を「喰う」と表記するなど少し堅い漢字の使い方でしたが、こちらは現代人に馴染みのある漢字の使い方でした。読みやすい。

 

会話部分も、より自然でわかりやすかった。

未来社は単語をポンポン並べていく感じで、言葉が点在しているような。

そしてこちらは単語の間を埋める言葉があることで、単語と単語が一本の糸のように滑らかに繋がっているような。

この本で、未来社の本で理解できなかった言い回しが新たに理解できました。

そして「あ、そのセリフそういう意味か!勘違いしてた!」となる部分もありました。

 

ただ、詩に関しては未来社のほうが分かりやすいかな…。言葉を柔らかく翻訳しているので、回りくどくて少し意味がわかりにくかった。

台詞部分が柔らかい言葉になった分、詩的な表現がくると急に難しく感じました。

未来社はずっと堅い文章だから、なんていうんだろう、脳みそが「演劇モード」にチューニングされていて詩的な表現が突然来ても割りとすんなり読めました。なるほど。

 

いや~わかりやすかった。

もしかして岩波文庫はもっと分かりやすいのでは!?

楽しみすぎる

 

あとがきや解説はありませんでした。

 

岩波文庫:三大悲劇集 血の婚礼他二篇

書 名:三大悲劇集 血の婚礼他二篇

出版社:岩波文庫

訳 者:牛島信明 

刊行年:1992年第一刷

 

所要時間 :50分かからないくらい

読みやすさ    :★★★★★

詩のわかりやすさ :★★★★☆

台詞のわかりやすさ:★★★☆☆

 

 

○感想

まず三大悲劇集ってすごいよね。タイトルが。

 

お~~!これも読みやすかったし、話もとても理解できました。さすがに血の婚礼読むのこれで3回目なので、それはそう。

「その台詞どういう意味?」と引っかかるところはほとんどなかったです。

②で「理解できたぞ!」と思い上がっていた部分も、解像度が更に上がりました。

 

台詞が②よりさらにやわらかく、自然でした。人の会話をそのまま文字起こししたような。

ただ、言い回しが丁寧すぎてキャラクターの印象が①②の時と少し変わりました。全員気品が増したというか、柔らかく丁寧に、おしとやかになった感じがします。そのぶん相対的に怒りの表現が鮮やかになっているような気もします。

 

詩の部分も柔らかく訳されていて、「詩」というより「歌詞」を読んでいるみたいでした(?)。詩の部分も割と口語調に訳されていて読みやすかったです。

①の詩を読んだ時に感じた言葉の美しさの面影はあまりないかな。

 

すごく読みやすくて現代の小説のテンションでサクサク読めたけど、少しマイルドになりすぎな気もしました。

あと、なんていうんだろう。いわゆる「和訳した文章」感が強くて、話し言葉の語尾がちょっと馴染みのない感じでした。言っている内容は分かりやすいけど、会話としては少し分かりにくかったです。

 

会話部分も詩の部分も話し言葉感が強めで、粒度が揃っていて読みやすかったです。

 

さいごに解説がついていて、面白かったです!

 

3冊読み比べまとめ

訳す人、訳された年代によって文章ってこんなに変わるんだなあと思いました。

おもしろい!

 

①は言葉の美しさや詩の美しさを堪能できます。さすが。

大筋のストーリーも分かる。でもところどころ難しい。

 

②は詩の美しさと台詞の分かりやすさのバランスが一番よかった。詩と台詞のギャップがすこし大変だけど、どちらの魅力も味わえる。

 

③はとにかく読みやすい!難しい言葉も出て来ないし、詩も分かりやすくなってる。ただ口語調すぎてストーリーを追うのが逆に大変かも?

 

個人的には②ロルカ戯曲全集2が好きでした。台詞も程よく堅いので、ストーリーが一番頭に入ってきやすかったです。

 

詩は①のものが好きでした。

冒頭に出てくる詩に使われていた言葉が最後の方に台詞として出てきて「なるほどねー!」と思ったりもしました。でもやっぱり少し難しい…。

しかしこの硬質な雰囲気が「血の婚礼」っぽいなと思ったので、①はぜひ読んでほしいです。

 

加筆分:4冊目

ロルカ名作戯曲選 素晴らしい靴屋の女房

タイトルが血の婚礼じゃなさすぎて完全に見逃していた1冊です。

フォロワーさんが「レオナルドが一番美しく感じました」と仰ってたので楽しみ……!読むぞ!

 

書 名:ロルカ名作戯曲選 素晴らしい靴屋の女房

出版社:竹内書店新社

訳 者:小海永二

刊行年:1997年第一刷

 

所要時間 :測定不可(友人と通話しながら読んだため)(何故)

読みやすさ    :★★★★★

詩のわかりやすさ :★★★☆☆

台詞のわかりやすさ:★★★★☆

 

○感想

図らずも最後に読んだものが一番新しく訳されたものだった…!読んだ順番がちょうど出版された順になりました。ラッキー!

 

まず読んだ感想は「さらにマイルドになった!」でした。前述の3冊よりもさらにマイルドに、おしとやかになった印象でした。

地の文(会話文)はもちろん、詩の部分もマイルドになっていました。分かりやすかったな。

会話文は、THE・演劇というか…子供向け海外文学のような言い回しで、文字で読むと少し分かりにくかったです。語尾が丁寧すぎるのかな。飾りの言葉が多くて、読んでいて「……何が言いたいんだっけこの人は」となりました。

でもたぶん、この本に書かれている言い回しでリアルな人間が演じたらとても分かりやすい気がします。詩的すぎず、言葉選びも現代に近いので。心の中に劇場建設するしかないのか。そうなのか。

詩の部分は、1冊目に読んだものと比べるとかなりまろやかに訳されているなぁという印象。訳が新しくなればなるほど、訳者の解釈を通して現代に近い言葉で書かれている気がします。文章としては分かりやすいけど、やっぱり詩は1冊目に読んだものが好きですね。

 

「レオナルドが一番美しかった」というフォロワーさんの言葉はその通りでした。レオナルドとその妻の会話は、気品があって丁寧で、高貴な人同士の会話という印象でした。レオナルドはなんだかとても凛としていて、常に背筋が伸びていそうなイメージ。妻もとても言葉遣いが丁寧で、育ちの良さと品の良さと、内気な性格を感じました。その分、レオナルドが声を荒げたり、妻に対して冷たい態度をとる描写がより際立っていた気がします。

 

花婿に母、そして花嫁も丁寧な言葉遣いでした。

花婿と母の会話は今までで一番分かりやすかった気がするのと、なんか素朴で仲良さそうな印象でした(?)。その後にレオナルド夫妻のシーンがあるのですが、花婿&母と打って変わって「なんかこの人たちやたら高貴だな」と思いました。謎。

 

出てくる言葉や文章の組み立て方はかなり現代に近いので、とても読みやすかったです。「それどういう事?」と引っかかることはほとんどなかった。飾りの言葉が多いので少し物語の理解の邪魔になるかもしれません。

そしてなぜか漢字のルビが少なく「これなんて読むの!?」と気になってやたら調べてしまいました。文章が分かりやすくてサクサク進む分、読めない漢字を見過ごせなくなったという…笑

 

あと、この本は4冊読んだ中で唯一、二段組になっていました。二段組だから読みにくい!ということは全くないです。1ページの文字量が多いのでぱっと見た時の圧はすごい。

ただ、インデントの揃え方が不思議で、読みながらぞわそわしていました。

なんでそんな微妙なインデントなん。なんでなん!?

二段組で改行が多いせいか、「小さい'や'」(ゃ)が行頭にきていたり、不自然に空白があったり……ふしぎ。

 

あとは、文章内の括弧書き(役者への指示)が今まで読んだ中で一番細かかった気がします。この括弧書きでさらに理解が深まった…というか「こんな感じで役者さんたちが動いて演じるのか~」というワクワクが高まりました。たのしみー!

ロルカが描いた(謎の)イラストが入っていたり、章(場?幕?)の初めに舞台セットの説明(構想?)が細かく書かれていて面白かったです。舞台セットの解説は今まで読んだ中でいちばん詳しくて分かりやすかったかも。

 

解説もたっぷり載っていました。ストーリーの解説だけでなく、ロルカが血の婚礼を書くに至った経緯や、血の婚礼の上演に際してのエピソードなど盛りだくさん。ロルカと血の婚礼の歴史がわかるかも?

 

「読みやすかった」と「わかりやすかった」と「わかりにくかった」が混在しているカオスなレポになってしまった。

現代的な言葉遣いで読みやすい!分かりやすい!

物語の理解という観点では、会話文が冗長で少しわかりにくい!

という感じでした。

 

4冊を比べてみて

やっぱり出版年が新しいもののほうが表現がまろやかで、言葉選びと言い回しが現代的で分かりやすかったです。3,4冊目に関しては、内容で引っかかることはほとんどなかったな。

詩は、出版年が新しくなればなるほど小説ぽくなって読みやすさが格段に上がっていきます。ただ、現代的な言葉遣いになればなるほど訳者の解釈が入っていて、原文の意図や表現の美しさは隠れてしまっているのかな?とも思いました。原文読めないから分からないですけどね。これは勘です。

 

どれを読んでも内容は血の婚礼なので(それはそう)、深く気にせず手に取りやすいものを読むのがおすすめです。初日まであと3日!まだ間に合う!でも読まなくてもいい!

 

舞台が楽しみだ~!

読むのに3~4時間かかると思って覚悟して読み始めたのですが、どれも1時間ほどで読めてびっくりしました。読めるやん、戯曲。

さらっと読んだだけなので、後でまたじっくり読みたいな。

 

そしてストーリーはとてもシンプルなので、別に予習しなくても大丈夫な気がしました。観劇した後に詩的な表現の部分を文章で読み返したくなる気がします。

 

あ、そうだ、原作を読むとあらすじ漫画理解できました。すごく良いところで漫画終わってることがわかりました!笑

 

今回は新訳で、観客がわかりやすく、役者さんが演じやすいものになっているそうですね…!(トークショーにて演出家杉原さん談)

楽しみすぎる~!そして台本売ってほしい~~!

 

役者さんの顔を思い浮かべながら読みましたが、みなさん役のイメージがしっくりきます。めっちゃ花婿の母だし花婿だし花嫁だしレオナルドやん。キャスティング天才?

 

レオナルドめっちゃ好きです。やだ~たのしみ~~~~~~~~~!

 

どこで歌うんだろう~とか、ここは舞台でどう表現されるんだろう~とか読みながらワクワクしました。

舞台楽しみだなーー!

 

おわり

青春を駆け抜け、オタクの階段を駆け上り、俳優・木村達成に転げ落ちた2ヶ月間

 

ミュージカル「四月は君の嘘」の幕が上がってからの約2ヶ月間

青春の日々を駆け抜け、

オタクとしてのステップアップを成し遂げ、

気がつけば俳優・木村達成を大好きになっていました(敬意を込めつつ敬称略で失礼します)

 

たった2ヶ月でこんなことになるなんて思ってなかったな。1回観に行って「良いミュージカルだったな~!」って終わる予定だったのに。Twitterアカウントを作るなんて思ってなかったな。

2ヶ月間ずっと「やだも~~こんなつもりじゃ~~」って頭抱えてた。一回の観劇がこんなに人の人生左右するなんて聞いてないです。

 

せっかくだからこの駆け抜けた日々と、俳優・木村達成に転げ落ちていった日々のことを書いておこうかなと思いました

なので今回は自分の記録用、日記です

(※本当に長くなってしまって自分で引いちゃった)

 

 

オタクの階段を駆け上がった日々

今までそこまでオタクじゃなかったのにな

私のツイートを見たことがある方は「この人ミュージカルのオタクなのかな」「遠征バンバンするタイプなんだな」と思った方がいるかもですが、どちらもそんなことはなく。

 

ミュージカルや舞台は、好きな役者さんが出ていてかつ好きそうな演目だったら1回観に行く程度。多くてもダブルキャスト両方観に行って、ひとつの演目2回とかで、遠征もほとんどしたことありませんでした。

オタクになったのこの3.4……5年くらい…?(意外と経ってた)

 

並べたら思わぬ事実が浮かび上がった推し遍歴

パッと見た時に薄くて可愛い感じの人を好きになりがちです。小池徹平とか神木隆之介とか…中村倫也とか坂口健太郎とか岡田将生とか……。そして1番最初に好き!ってなった俳優は、たぶん小池徹平……!

なんとなく好きな役者さんはドラマ見たり映画見に行ったり…気になる人がいたら見る、見逃したら「まあいっか」と流すタイプでした。

舞台は「特別なお出かけ」「一大イベント」の位置づけ。

 

推しと呼べるほどだったかは分からないけど、きちんと追っていたかな~と思う俳優の遍歴はこんな感じです↓

 

小池徹平柿澤勇人菅田将暉山田孝之木村達成(New!)

 

ねえ

どんどん顔濃くなる 

そんな……

 

山田孝之木村達成どちらが顔濃いかはベクトルが違いすぎるため不問とします)

 

 

小池徹平は何がきっかけで好きになったんだろう……

好きになったきっかけは覚えてないけれど、彼がきっかけでデスノートのミュージカルを観に行って、それが初めて自分の意志でチケットを取った舞台でした。ありがとう。

 

そこでワイルドホーンの音楽を知り、唯月ふうかちゃんを知りました。舞台を見に行くことへのハードルがなくなり観劇の楽しさを知ることができたのは彼のおかげです。

ありがとう小池徹平

 

そこらを境に、彼が出る映像作品のテーマが「不倫」か「離婚」か「裸のやつ」ばかりになり少し疎遠になってしまいました。ごめんね

舞台に立つ彼はとてもかわいく、歌声が伸びやかで大好きです。声が良い人っていいよね。彼の出る舞台はデスミュがいちばん好きだけど、それ以外だと1789が好きです。

推し映像作品は「医龍」と「KIDS」と「シバトラ」と「ボーダーライン」です。

 

 

かっきーはデスミュで知りました。

歌声が好き!かっきーの舞台は気になったものがあったら、たまに観に行ってました。デスミュを観た後どうやって観る舞台の幅を広げれば良いのか分からなくて、とりあえずデスミュ出演者の舞台を観に行ってました。

彼が出ていた作品では「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」が好きです(歌わんやつやん)

「ミュージカル俳優が映像作品に出ると癖が強いか犯人かの2択」ということは彼が教えてくれました。(※このイメージは後にきちんと払拭されました、よかったよかった)

 

 

うっかりセットで書いちゃった

私は「dele」という深夜ドラマが大好きで、もうこんなに好きになる作品ないってくらい好きでした。今でも好きです。どれくらい好きかというと、音声もしくは本編映像でイントロクイズできるくらい好きです。うわ、改めて文字に起こすとそれはちょっと怖いな……。本当にできるんだけど……。

ちゃんとTwitterするきっかけになった作品であり、私をオタクにした作品です。

この作品で「ドラマの円盤を買う」体験をして、好きなものにお金をかけることへのハードルが下がりました。(Blu-rayボックス3万円だったため)(ドラマの円盤って高いよね)

 

この2人は、好きだからというよりdele以降放っておけなくなった、に近いかもしれません。

 

菅田くんはデカい作品(デカい作品)に出続けているため比較的追いやすかったです。テレビつけてると気づいたらおる。そして出てる作品がそこまでタイプじゃないことも多い。(ごめんなさい)

菅田くんの推し作品は「生きてるだけで、愛」と「アルキメデスの大戦」です。

 

山田孝之はちょうどdeleの放送以降、舞台挨拶などがたくさんあって割と行っていました。deleのキャラが好きすぎて幻影を追い求めていたのかもしれません。

 

なんでしょうね、地獄みたいなドキュメンタリー映画のお渡し会に行ったり。

15分×9本という修行みたいな構成の短編映画の舞台挨拶に行ったり。

「シアターギルド」という、どうやって採算を取っているのか謎すぎる映画館に足を運んでみたり。TheaterGuild® | シアターギルド®

足利でルーズソックス女子高生の格好してエキストラ参加したり。

新しい体験をさせてくれた役者です。この時期は自分がちょうど大学生で時間があったので色々行けてラッキーでした。

 

ちなみにルーズソックスはドンキで買えます

 

山田孝之が出るミュージカルは「シティ・オブ・エンジェルズ」から毎回行ってました。かっきーとの共演テンション上がりました。内容本当に覚えてないけど……。これ観た山田孝之のオタク、みーんなこのミュージカルの内容と曲を覚えられなくて集団幻覚かと思いました。

カテコ終わりに客降りがあったことは覚えてる。そんな時代があったか。そしてこのミュージカルのコメディ部分とは和解できませんでした。

 

私が愛しているドラマ「dele」の山田孝之は信じられないくらい綺麗な山田孝之だったんです。本当なんです。信じて。

髪がツヤツヤでヒゲもなくて……本当なんです…。ヒゲがなかったんです…。偏屈なプログラマーの役だったんです。嘘みたいな本当の話なんです。

 

deleが終わった後、だんだんヒゲヅラの山田孝之にも慣れてきて、途中からヒゲをかき分けた向こう側を見ることができるようになりました。鍛えられるもんですね。

 

その後は割とずっと小汚い感じだったり、作品のテーマが好みじゃないことが多かったり。deleの次が「ハードコア」でその次が某Netflixオリジナルパンイチおじさん監督ドラマでした。洗礼すぎる。どうしてこんなことに。全然無理。

 

そして最近は彼自身が思ってたんと違う方向に進化を遂げたため、ちょっともういいかな……という感じです。気になる人は「山田孝之 畑」とかで検索してください。

 

推し山田孝之作品は「め組の大吾」と「白夜行」と「電車男」です。

でも1番良質な山田孝之を見られるのはジョージアのCMです。

 

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

 

……いやはや、こんな鮮やかに推しの顔が濃くなっていく事あるんですね。

 

うーん

本当はタイプじゃないはずなのにそれを乗り越えてきた推し

ってマジの推しじゃないですか……?

それを覆すほどの魅力……魔力のようなものを持っている。(私の好きなタイプが変わっただけ説はある)

 

魔力!

 

(達成さんはタイプとか関係なく「美」と「濃い」と「爽やか」と「可愛い」が共存していて全人類を魅了する方だと思います)

 

過去に観た舞台はそこまで多くないんだな

君嘘の感想をいっぱいツイートしてるけど、別にそこまでミュージカルたくさん観てきた訳でもないし、王道をきちんと通ってきたわけでもないから、なんだか申し訳ないきもち。

 

自分の記録用にざざっと。

いままで観た舞台

 

書いてびっくりしたけど偏りすごい…!そして本当に全然そんな行ってなかった。7年間でこれだけだった。バリエーション少ないですね。

でもこうして眺めると好きな俳優の遍歴がなんとなく分かる。

 

ミュージカルを観たきっかけ

エリザベート劇団四季2つは順番はどうだったか忘れちゃったけど、3つとも高校の芸術鑑賞教室で行きました。エリザベートを観て初めて「ミュージカル…好きかも…」と思ったので、団体観劇のチケットをもぎ取った音楽の先生には感謝してもしきれません。

 

私は舞台を見ない家庭で育ったので、芸術鑑賞教室までミュージカルを観たことがなかったし、観に行くという発想もなかったし、あとお金持ちの趣味だと思ってました。芸術鑑賞教室の存在意義がすごい。ありがとう。

ちなみに親は「ミュージカル?一回観たことあるけど突然歌い出すの意味わかんない」と言っていました。あと同じ作品を何度も見る感覚も分からないらしいです、舞台だけでなく映画やドラマも。

オタクでない人からオタクが生まれることもあるんですね。

おもしろいですね、人間。

 

ミュージカルから学んだこと

スパマロットまでは大学生だったのもあり、偶然目に入ってきて偶然気になったものだけ行ってました。ハマったら金銭的に苦しいぞ、という戒め。それゆえまだミュージカルにハマる覚悟ができなかったです。

GHOSTとかレミゼとかジャック・ザ・リッパーとか観たいのいっぱいあった気がするけど、「まあいっか」の気持ちで流したものがたくさんあります。

 

スパマロットは「大学生活これで終わるし、孝之も今後ミュージカル出る予定ないって言ってるし!社会人になったらなかなか観に行けないだろうし!」の気持ちで友人と博多まで遠征しました。あんなにあのミュージカルのお笑いと和解できなかったのに……。でも曲は良かったです。和解できないところはたくさんあったけどね、うん。あと「社会人になったらなかなか観にいけないだろうし!」は全然そんなことなかった。

 

 

山田孝之&賀来賢人ら“福田組”キャストが歌い踊る! ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』公開ゲネプロ - YouTube

どんどんスタイリッシュになっていく小関くんがいます

シソンヌじろうの歌が上手。賀来賢人も歌が上手。矢本悠馬は可愛さ優勝。

今見返すと山田孝之シュッとしてますね。

 

 

以下、ミュージカルから学んだことです

 

  • ブリリアの3階はこわい

デスミュは高校生の頃からずっと観たくて、再演が同じキャストなことに泣いて喜んでチケットを取ったミュージカル。ワイルドホーンの音楽を知るきっかけでもあり、唯月ふうかちゃんを知るきっかけでもあり、ミュージカルの楽しさを改めて知った舞台です。

高校生の時に見に行きたすぎて(存在を知ったのが初演大千穐楽の次の日だった)、CD買ってずっと聞いてたな…。WOWOWの放送も何度も見て、やっと再演が決まってキャストが同じだったときの感動たるや。

あと再再演では、「キャストが変わると作品が変わる」事も教えてくれたし、噂のブリリアホールに初めて足を踏み入れました。3階席めっちゃ怖かったー!!高いのなんの。あと狭い!

 

 

『デスノート THE MUSICAL』ダイジェスト映像/(2015)Musical DEATH NOTE JAPAN - YouTube

↑ダイジェスト映像の見どころは

・驚異的に私服がダサい月(ライト)と粧裕(さゆ)

・可愛すぎる徹平ちゃんのL

・存在感のありすぎるレム&リューク

・突然始まるテニス

・ライブ衣装がすごい唯月ふうかちゃんのミサ(歌がうまい!)

です。

曲は君嘘よりロックでダークな感じ。

いつかWOWOWで再放送があったらぜひ見てほしいです。

Lの登場シーンが電子レンジみたいで可愛いので。

 

 

  • 韓国ミュージカルはオタクの業を煮詰めがち

フランケンシュタイン」や「笑う男」を観て「オタクの欲望に忠実な作品を観たかったら韓国ミュージカルを観ればいいんだな!!」と学びました。「笑う男」は、なんだろうな…絶望からの光からのTHE・ミュージカルな終わり方。さすが韓国…!

見世物にされるため、口元に常に笑顔に見える傷跡をつけられた主人公、好き〜!!!!私は途中でちょっと飽きるけど(飽きるんかい)、曲が大好きです。

こちらも音楽はワイルドホーン。演出は君嘘の上田一豪さんでした。

 

 

『笑う男 The Eternal Love-永遠の愛-』2022PV【舞台映像Ver.】 - YouTube

曲が好きです。君嘘よりちょっと壮大でドラマチックかも?

君嘘のパンフレットでワイルドホーンが「こんなに長調の曲を書いたのは初めて」と言っていたのも納得。

 

フランケンシュタイン」も韓国で作られた作品なのだそう。劇場出た後「なんかすごいもん見たな……」と頭がぼーっとしたのを覚えています。

男のクソデカ感情とクソデカ感情のぶつかり合い。上演が終わり客電が点いた時「今ここにいる人みんな、このミュージカル観たのか…」と謎に恥ずかしくなりました。

そして劇場出た後に「いや、感情デカすぎん?」と冷静になって、原作はあるのか脚本は誰なのか色々調べました。韓国ミュージカルであることをそこで知り「なるほどね~~!!!!ガッテン!!」になりました。

曲もパワフル。観ているこちらの体力もゴリゴリ削れていきます。あとかっきーの酔っぱらいの演技が異常に上手だった。舞台セットも幻想的で(?)素敵だった!

そろそろ再演するみたいですね。どうしよう達成さん出たら……。

 

と言っていたらフォロワーさんが「達成さん、フランケンシュタイン出たいみたいですよ…!(要約)」と教えてくださいました。その節はありがとうございます!

しかも演じたい役が「加藤和樹さんが演じていたから」アンリなんですね。あらまぁ…。

アンリは上半身裸で「背骨ある?」って感じのすごい動きをしていたのを鮮明に覚えています。タコみたいな。運動神経……!けどもし好きな俳優にアンリを演じられたら、新たな扉が開く気がします。

達成さんはどちらかというとビクター顔な気がします。ビクターは衣装がサーカスっぽいというか、端的に表すならディズニーっぽくてかわいいです。

 

『Frankenstein』2020PV【舞台映像Ver.】 - YouTube

今見返したらアンリ上半身裸どころの騒ぎじゃなかった。びっくりした~

 

  • 自分はワイルドホーンの曲が好きなのかもしれない

そしていくつか作品を観ていく中で「自分めっちゃワイルドホーンの曲好きだな……」と気が付きました。たくさん観てるわけじゃないのに好みを見定めるのが早すぎる。しかし今までCDを買ったミュージカルがデスミュと笑う男だけだったので、たぶんそういうことなんだと思います。

君嘘を観に行こうと思った決定打も「ワイルドホーンの新曲だー!ふうかちゃんだー!」でした。

 

こんな感じだったのに

……長くなっちゃった。

と、まあこんな感じでゆるっと気になったものを見る程度で、ひとつの作品を観に行くのは多くて3回くらいでした。それも「最後だから」と理由をつけて。

 

ミュージカル「四月は君の嘘」を観るまでは。

 

階段ダッシュ、一段とばし

なのに!!

気がつけば東京公演、富山公演、博多公演に行っていた。

こんなにアクティブだったのも初めて。1人で遠征したのも初めて。こんなにたくさん観に行った舞台も初めて。人生で最も勢いのある瞬間、かつ最も青春していた瞬間だった気がします。(そういえば、俳優のファンクラブ入ったのも初めてだ!)

 

こんなに迷いなくチケットを増やしたのは初めてでした。完全に理性を失ってた。でもそれくらいミュージカル「四月は君の嘘」は魅力的で、木村達成という俳優には魔力がありました。こんな素敵な俳優を知らずに生きていたなんて。もったいない。

 

博多行きを決められたのは追加公演のおかげです。ありがとう博多座さん。「え、行きな」と平然と背中を押してくれた友人にも感謝しています。

 

あと初めて「意地でもチケットが欲しい」という気持ちがわかりました。

今まで、自分の手が届く範囲のものを無理なく楽しむ、欲を持ちすぎないスタンスで生きていたので……。だって欲しい物が手に入らなかったら、つらいじゃないですか。

 

ずっとこの信念を曲げずにいたのに。

ついにねじ曲げるパワーを持つ作品・俳優とエンカウントしてしまった。じんせい……。

 

そういうわけなので、これからチケットが手に入らなくて悲しんでいる友人たちにもっと優しくなれます。実際に体験して初めて、人の痛みが分かるようになるものですね。この2ヶ月間で人としても成長した気がします。(それは言い過ぎです)

 

ミュージカル「四月は君の嘘」、どうしてくれる。オタクの階段かなりハイスピードで駆け上がってしまったけれど。

 

たった1回、観に行っただけなのに。

「良いミュージカルだったな~」で終わるはずだったのに。まさかこんな深く広い世界が広がっていたなんて。

 

すごく楽しかったなぁ

 

社会人になって少し金銭的な余裕ができるってすごいことですね。人を変えますね。社会人がこんなに楽しいなんて想像してませんでした。社会人ばんざい。

そしてクレジットカードの引き落とし額が過去最高×2枚で笑ってしまいました。

そりゃそうだろうね。

 

以上、オタクの階段を駆け上がった話というか今までこんなじゃなかったという弁明でした。

 

青春を駆け抜けた日々

瞬発力の東京編

達成公生初日が私にとっての君嘘初日でした。そしてその時に持っていたチケットの総数は1枚。つまり、その日の分しか持っていませんでした。

 

しかし劇場を出て「超良かったな……もう一回観ないとむり」と情緒が決壊し、頑張ってチケットを探しました。(正確にはM1の途中で「は~~絶対チケット増やそ……」と思っていました。)

 

そして次の週末も日生劇場へ。達成公生を選びました。彼の歌声と演技をもう一度観たかった。2度目の達成公生も、息つく間もなく1秒たりとも目が離せなく、魅力的でした。ビジュアルブックはこのタイミングで買いました。そうすると「小関くんの公生も観たいな、来週は達成公生とマチソワできちゃうな」と欲が出た。

 

頑張ってチケットを取り、また次の週末に日生劇場へ。人生ではじめてマチソワしました。Wキャストの尊さに涙を流しながら、円盤発売とCD発売と再演の願いを込めてグッズのポーチとawesome!を買いました。

 

このあたりから君嘘と達成公生への好きが加速しっぱなしでした。

 

この気持ちをどうすることもできず、君嘘を観ていない友人を誘い、頑張ってチケットを取り、達成公生を観劇しました。初見の感想を浴び、命が救われました。「良かった」と言っていました。うれしい。そしてどの本屋に行っても見つけられなかった雑誌「ミュージカル」を劇場で買いました。

 

東京公演は秘伝のタレのようにチケットを継ぎ足し継ぎ足し、気がつけば5月は毎週、日生劇場に足を運んでいました。そして毎週なにかしら劇場の物販(物販?)で買い物をして、ウキウキで帰路についていました。おみやげ買って帰る感覚。気持ちはプチ遠征。遠足。まさか劇場で売っていた物ほとんど全部買うことになるとは。

 

東京千秋楽のチケットは手に入らず観劇は叶いませんでしたが、夢の中にいるような1ヶ月を過ごしました。ちなみに日常生活はままなっていませんでした。

 

観劇って、行くまでのワクワク感とか、観劇後の散歩とか、興奮しすぎて勢い余って断線させたイヤホンとか、買えなかったカヌレとか、演劇だけでなくその前後の出来事もまるっと思い出になるんだなぁと学びました。楽しかったな。そして観劇後に買い替えたイヤホンは1ヶ月でまた断線しました。無念。

 

こんな忙しくなると思ってなかったな。

駆け抜けたーー!!!! 悔いなし!!

そしてまさか地方公演も行くことになるとはこの時は微塵も思っていませんでした。

 

暑すぎた富山編

本当に暑くてどうにかなりそうでしたね

持つべきものはオタクの友達

「地方公演に行ったら終わる」という理性が働いていたため、富山公演はもともと行く予定ではなかったのです。

あまりにも私が毎日Twitterで「四月は君の嘘」「木村達成」「良すぎて無理」「このミュージカルが終わる日が来ることに耐えられない」とツイートするもんだから、

友人(富山住みのジャニオタ)が「え!寺西くん出とるやん!」とチケットを取ってくれて。その後「予定ないからマチソワできるな、どうしよかな」と言っていたから「木村達成はマチネです、助けてください」とひと押ししたらチケット取ってくれました。そんなことあるんだ。まだ観てない舞台マチソワする勇気。本当にありがとう。

 

そして偶然自分の元あった予定がなくなり(ミラクル)、「うわー!行く!一緒に観る!無理!耐えられない!」と情緒が決壊したのでチケットを取りました。その子が観に行かなかったら、遠征に踏み切れませんでした、ありがとう…!

 

味わってしまった地方公演の醍醐味

地方公演の醍醐味を知ってしまった。

地方公演から指揮者が塩田さんになってオケが変わったとか、ケーキの気合が違うとか、全体的に進化を遂げているとか、そんなレポを見ていたら行きたくもなります。

 

本当に全然違くてびっくりしました。オケはテンポよく。演者もノリノリ。柔らかになった達成公生。涙が溢れて止まらない古関公生。歌い方がポップになった生田かをちゃん。自由すぎる水田渡。感情があふれる寺西渡。切なさと元気10割増しな椿ふうかちゃん。そして知らぬ間に増えているフェイク。

 

いや、え〜そんな進化遂げることある…!?混乱。富山公演観たら東京公演の記憶飛んでしまった。

それはそれとして、富山公演25日(土)のマチネ、全然音が聞き取れなくてどうしようかと思いました。暑すぎて耳おかしくなったんかと思った。席の問題だったのかな。ソワレはよく聞こえました。

 

富山公演で一番印象に残っているのは、ケーキシーンでかをちゃんパパに肩パンされた達成公生が水を溢してしまったところ。タイミングを見計らって達成公生がハンカチで床を拭いていたのがツボでした。可愛かった。かをちゃんパパも「いいからいいからw」みたいな感じでツッコんでて和みました。一緒に観た友人(初見)が「あれアドリブなの!?」と驚いていて良かったです。

床拭き始めちゃう公生おもしろ愛おしい……。って思ってたんですけど、TLで「滑っちゃうもんね」という感想を拝見して「舞台役者尊い……」になりました。そっかなるほど、物理的に危ない。解像度が上がる……。ありがとうございます。

 

このあたりから「達成公生が好き」だけでなく「俳優・木村達成が好き」と思い始めていました。 やだも〜(このやだはオタク特有のやだです)

 

おもいで

久しぶりの新幹線も楽しかったし、念願の白えびも食べられたし、ホテルの湯呑でむりやりカフェオレ淹れてカヌレ食べたのも楽しかった。

はじめましてのオーバード・ホール。ピアノの階段が可愛かったです。公演日は音が鳴らない仕様なんですね。

コンビニに売っていた「カウヒー」という200ミリパックの小さいコーヒー牛乳が可愛かったです。初めて見たんですけど、友人いわく「給食に出た」そうです。いいなぁ。ふつうの牛乳も売ってたから、たまごサンドと並べて「たまごサンドとモーモー印の牛乳!」って写真撮ればよかったな。

 

富山のおもいでたち

 

こっちも暑かった!博多編

博多も暑すぎてどうにかなるかと思った。

30秒で遠征を決めることもある 

さすがに何度も観たミュージカルのために博多まで行くのは…行きたいけど達成公生は金曜か日曜1公演だし…厳しいなぁ…と思っていて、富山公演で見納めるつもりでした。本当に行くつもりなかった。

 

追加公演が決まるまでは。

 

追加公演のお知らせが出た瞬間「達成!(!×100)」の勢いでツイートしてしまった。金曜日、マチソワしたら達成公生2回観られるじゃん、そんなことあるんだ。

 

……実はその次の週(平日)に友人とライブに行く予定があり、そこのお泊まりで有給を使う予定でした。しかしこのチャンス……と涙ながらに友人に相談。(さすがに2週連続で有給を取るのは気が引けたため)

友人「行きな!!!!!」からの「はよ追加じゃない方のチケット取り!!!」「はよはよ!!」でした。理解が早い(爆泣)。持つべきものはオタクの友達。

ありがとう友よ……。博多本当に行けてよかったです…。

 

めんどくさがりなのでギリギリまで飛行機を取っておらず、値段の上がり具合に焦ったりもしました。

 

教訓:飛行機は早く取れ

 

ホスピタリティの化身、博多座

はじめましての博多座

来場者限定動画×2にアーカイブ付きライブ配信…幕間にカラフルに色づくキャスト表……君嘘とコラボしたピアノケーキにカヌレ……ホスピタリティ…………。大好きになっちゃった博多座。絶対また行きます。

劇場内でいろいろ売られていて、幕間に探検するの楽しかったです。

 

座席もとても観やすかったです。背もたれが高くて「前の人の頭が気になる!」みたいなストレスが無かったような気がします。音も聞きやすかったです。聞きやすすぎて、2階席で観たからか偶然マチネがそうだったのかは分かりませんが、聞こえなくていい音まで聞こえた。各所でドンガラガッシャン言ってた。

ソワレはドンガラガッシャンしてなかったです!

 

来場者特典動画の内容が本当に良かったので、円盤化の際は特典映像に入れてほしいです。来場者特典という文化…………。みんな見られる世界であって。

 

地方公演の醍醐味Lev2

これは書き始めたら止まらなくなるので控えめにしますが、博多公演すごかったです。観たのは7月1日(金)の達成公生回のみではありますが……。

 

お芝居ってこんなに進化するんだと感動しました。配信があるからか、東京公演の最初みたいな割とシンプルな感じではあったんですけど、全員感情の乗り方がすごくて。特にマチネがすごくて。ソワレの幕間に一緒に見たフォロワーさんと「マチネがすごすぎたのかもしれない……」と言い合っていたくらい。でもソワレの「何を告げればいい」が(私の中の)過去最高を更新しすぎて、マチネの記憶が全て飛びました。

 

1日マチネ公演の記憶をお持ちの方、切実に募集しています。

 

配信もカメラワークに愛があってすごく良かったですよね。細かい表情や仕草がよく見えて泣きました。

博多で観劇後、もつ鍋を食べながら「何を告げればいい」に思いを馳せ、ホテルに帰って1人でアーカイブ配信を見て朝方まで起きていたのは良い思い出です。

「そこの公生、カメラ抜いて欲しかった!」とか「そこは引きの映像も入れて欲しかった!」とかあるけど、カーテンコールもあってエンドロールまであるのは感動しました。愛が深い。

寺西くんも配信に載ってほしかったな…。

なんでなん!!(怒)

なんでなのかは知ってるけど!!!!!!!!!!!

 

全国卒業旅行最後の地、博多で観ることができて本当に良かったです。

 

おもいで

博多ほんとうに楽しかったー!可愛いお団子に念願のもつ鍋。らるきぃのぺぺたまも。そして初アクスタは使い方が分からず微妙な写真に。

一緒に過ごしてくださったフォロワーさんありがとうございました!!

 

そういえばソワレ一緒に観たって書いたけど偶然座席が隣だったんだ。怖。

 

博多のおもいで

 

あと、タグ付きでレポや感想を実況してくださる方々のおかげでなんとか生き延びられました。感謝してもしきれない。あと覚えていられるの本当にすごい。

 

以上、駆け抜けた青春の話でした。

悔いなし!

 

俳優・木村達成に転げ落ちた2ヶ月間

ここからは君嘘を観てからのことをできるだけ時系列に沿って書くつもり。

絶対長くなるだろうな…(※なった)

 

これは奇跡的な偶然で

四月は君の嘘を観劇するまで、木村達成さんの存在を全く知らずに生きていました。悲しいですね。君嘘のチケットを取る時「スパマロットで観たことあるから小関くんの回にしようかな~」と思っていました。

 

初日に達成公生回を観ることになったのは友人のおかげでした。

 

オタクの守備範囲が超絶広い友人(仮に友人Aとします)がいるのですが、

その子に「四月は君の嘘のミュージカル観たいんだよね~行く?」とキャスト表を見せたら「木村達成じゃん!!!!!!」と凄い勢いで。

「……誰? 小関くんの回にするか迷ってるんだけど…」と相談したら

「ハイステの影山だよ!絶対木村達成がいいよ!木村達成の回にしよう!!!!」と木村達成激推しで。何事。

 

私はその友人を100信頼しているので「よっしゃ分かった!」と二つ返事で木村達成回のチケットを取ったのでした。

 

ありがとう友人A。鶴の一声とはまさにこのこと。(違うかも)

「絶対木村達成がいいよ!!!!」がなかったら、私は達成さんを知らずに生きていたかもしれません。命の恩人じゃん。

 

そして観劇前日、また別の友人と遊んでいたのですが

「明日、木村達成って人が出るミュージカル観に行くんだよね」と伝えたら

「まってハイステの円盤持ってる!!めっちゃ好き!!」と円盤を出してきて。そういえばハイステ好きって言ってたなぁ。そのままハイステ鑑賞会をしました。たぶん一番最初の初演のやつ。初期キャストが好きなのだそう。

 

ハイステすごいな…!! めっちゃ人気…!!(それはそう)

その友人のハイステ愛と、キャスト陣がいかに素晴らしいかの解説を聞きながら鑑賞するのはとても楽しかったです。ハイキューの漫画は6巻くらいまで読んだことがあるのですが、本当に全員漫画から飛び出してきたみたい。音楽もイケてて演出も楽しいし、バレーボールも上手で「良いもん見た~!」となりました。バレーボールを舞台で表現したらああなるんだ、面白いなと思いました。今度またじっくり見たいな。

 

ちなみに高校生の時に漫画を読んで「好きだな」と思ったキャラは音駒のセッターです(分かりやすい趣味)

 

こうして図らずも観劇前に俳優・木村達成の予習ができたのでした。

 

たぶんこの時達成さんに抱いた感想は「顔が綺麗」「めっちゃ影山」「脚が長い」「バレーボールする人の脚」「腕が3メートルある」「脚は5メートルある」「声がいい」「顔の作画が二次元なのに演技が三次元」でした。うん、本当の木村達成初見の感想です。

 

そしてこの時カーテンコールを見なかったことが、後に良い仕事をするのです。

 

転げ落ちる日々:君嘘観劇編

一旦初日の感想を。忘れないよ、あの時の気持ち。

 

初日:釘付けのパンフレット

始まる前にパンフレットを購入し、座席でぺらっとめくってまず一言。

「え~~~顔が綺麗!!」

思わず座席で声に出してしまうところだった。ギリ出してないです。

写真で木村達成さんの顔をまじまじと見たのはこれが初めてでした。

こんなに各パーツがくっきりはっきりしていて、笑顔が爽やかな人いるんだ。顔の各パーツの解像度高すぎて4Kじゃん。メガネの存在を顔面のパワーが打ち消してくる。

君嘘のアニメをもちろん全部見ていた友人Aが「有馬公生にしてはイケメンすぎる」とつぶやいていたのが忘れられません。なるほどね。

劇場のブザーが鳴るまでずっとパンフレットを眺めていました。

 

初日:釘付けの1幕

まず手紙を読む登場シーンの声の良さと頭身に驚き。

M1の滑舌の良さと歌の上手さと美しい膝落ちに心打たれ。

暗転後の「痛ぁ~~(;ω;)」からの「ピアノは弾かないスンッ」のギャップに打ちのめされ。

まるで映画のワンシーンのような歌声に心奪われ。

おんぶに動揺し。

「君がわからない」の可愛いさに目を丸め。

不意打ちの部屋着に頭を抱え。

突然イケメンのポテンシャルを持て余す自転車2人乗りに(心の中で)手を叩き喜び。

「Speed Of Sound」落ちサビの伸びやかな歌声にうっとりと目を瞑り。

グランドピアノを弾く小さな背中に釘付けになり。

 

気がつけば1幕が終わっていました。

 

初日:うっとり夢心地な幕間

良すぎる。声が良すぎる。歌がうますぎる。演技がうますぎる。なんだこの人は。

と、混乱しながら慌ててCDを購入。CDは「上演が決まる前に聴いたら観たくなってつらいから」という理由で発売からずっとお預けにしていたのでした。

共に観劇した友人Aとは「イケメンのポテンシャルを持て余しすぎでは」という話をずっとしていました。が、それも若干上の空で、有馬公生の歌声の良さにうっとりとしていたのでした。

 

初日:釘付けの2幕

崩れ落ちる世界に心奪われ。

仲良くケーキを食べる4人の姿に笑みをこぼし。

流れ星をつかまえて青春ジャンプをする輝かしさに目を細め。

タキシード姿の脚の長さに腹を抱えて笑い(そうになり)。

母との別れに涙を流し。

最後の後夜祭に胸を締め付けられ。

星が瞬く最後の夜の空に「時間よ、止まれ」と願い。

「何を告げればいい」に思わず服の裾を握りしめ。

グランドピアノを弾く大きな背中に釘付けになり。

 

気がつけば2幕が終わっていました。

 

初日:衝撃のカーテンコール

夢心地で放心状態のまま、カーテンコールへ。

さぞ落ち着いていて控えめなk…………え~~~~~陽~~~!?!?!?!?!?!?

誰~~~~~~~~~!?

階段の降り方の軽やかさというかそのステップは何~~~~~?

 

初日だから挨拶ある!?嬉しい!(この時は毎公演挨拶があると思ってなかった)

 

開口一番「え、ワイルドホーンじゃん!!」とキャッキャする、さっきまで有馬公生だった人。(※ワイルドホーンが客席で観劇されていたのです)

 

「何を告げればいい」であんなぐずぐずぺしゃんとなっていた人と同じ人?

ほんとうに?

「弾かなきゃ…」とハムスターのように震えていた彼は?さっきまでの小さな背中はどこに?

 

あっ喋り方がとっても元気で可愛いくて、なんていうか普通の人…!そしてどちらかというと……ギャル!(ギャル?)

 

去り際のそのポーズ(2本指を敬礼のようにして、チャッとする)は何!?

(友人Aに確認したところ、2.5次元俳優がよくやるやつなのだそう。ファンサ的な)

 

え~びっっっっくりした~~~~…………。

俳優・木村達成に、有馬公生の面影が全くなかった。陽キャじゃん。

 

………………役者って尊い!!!!!!!!!!!

 

だってもう絶対に役者本人の性格と、役の性格が真逆じゃん…それをこんな…繊細に演じきって……しかも歌がうまくて声も良くて…そんな……役者尊いじゃん……もうやだ…あなたは一体何者なの。

 

はい、ここまでが初日初見の感想です。

劇場で声は出せませんでしたが、心の中はだいたいこんな感じでした。

ハイステのカテコを見なかったことで、劇場で雷打たれたくらいの衝撃を受ける事になってしまった。

 

演技だけで充分に雷打たれてましたけどね。

 

こんなに演技に感動したのは初めてで

よく「演技がうまい」って褒めるじゃないですか。

そして私はずっと「演技がうまい」という言葉を使ったことがなくて。

それは自分が演技をしたことがないから「演技がうまい」というのが、どういうことなのかピンときてなくて、分からなかったからなんですけど。

「この人が演じるこのキャラクター好きだな」と思ったことはあるけど、「演技が上手いってなんだろう」って。

 

でも、ミュージカル「四月は君の嘘」を観て初めて「演技がうまい」ことに感動して、心動かされました。いままで「役者の演技」にこんなに感動したことはありませんでした。

はじめて「もっとこの人の演技を観たい」と思った。

観劇中、こんなに目が離せなかったのも、息をするのも忘れてしまうくらい作品の世界に呑み込まれてしまったのも、初めてだった。

 

ミュージカルを観て「歌が上手だな」と思ったことはあったけど「歌に感情を乗せるのが上手だな」と思ったのは初めてだった。

 

舞台上で「キャラクターが生きている」と思ったのも初めてだった。

キャラクターが歌を歌っているんじゃなくて、そのキャラクターの心情を描いたら自然に歌になったんだと思ったのは初めてでした(…?)

 

舞台だから細かい表情まで分かるわけではないのに、有馬公生の心情がありありと伝わってきて。

舞台だから演技が大きいはずなのに、舞台上に居るのは等身大の高校生で。

そして、木村達成は誰よりも背が高いはずなのに、有馬公生の背中は誰よりも小さくて。

 

「役者が演じているキャラクター」なはずなのに、舞台上に居るのはどこまでもリアルな人間で。それはこの作品の性質でもあるとは思うけど。

でも、有馬公生という1人の人間が、目の前で生きて、もがいて、迷って、苦しんで、笑ってた。木村達成という俳優は人間を演じるのがなんて上手なんだと、胸がいっぱいになってしまった。

 

歌がうまいのはもちろんだけど、歌に感情を乗せる、感情を自然に歌にするのが上手だなぁすごいなぁと感動しました。ミュージカルの歌唱を聴いてこんなにキャラクターの心情が手にとるようにわかったのは初めてでした。

 

「♪僕らの時間」の「もうピアノは弾かない」というワンフレーズが大好きで。

公生が椿に対してムキになっているシーンだけど、歌い方が優しくて。

この後の、下を向いて塞ぎ込んでいる仕草も相まって、

椿に「何回も言ってるのに……」とちょっと呆れてるようにも聞こえるし、

「この話はもうしないでほしいな…」とちょっと落ち込んでいるようにも聞こえるし、

ムキになるんじゃなくて優しく歌うことで、椿に対して「ほら、もうこの話をしても僕には響かないんだから、諦めてよ」と訴える気持ちを抱いているようにも聞こえる。

 

こんなに短いたったワンフレーズにこんな…感情を……やだ…うまい……。

 

「♪映画みたいに」の歌声も好きです。全部好きなのは大前提。

他の曲よりも伸びやかというか、シルクの生地が風に吹かれて てろんと揺れているような、細やかな光沢が上品に反射しているような美しさを感じます(どういう例え?)

 

演出も相まって、公生が見ている世界が色づいた瞬間なんだなと思ったし

公生にとって「まるで映画のワンシーン」という言葉は「美しいものを美しいと感じられて幸せだな」と自分の感性に久しぶりに正直になれて前向きな気持ちから溢れた言葉なんだなと感じました。

なにより、言葉一つ一つを舞台の真ん中にふわっと置いていくような、優しくて丁寧な言葉の発し方で。公生がうっとりと夢見心地でふわふわしている感じ。

公生が「まるで映画のワンシーン」と歌う曲だけど、観ている私達も「映画みたい……」とうっとりしてしまう歌声でした。

 

歌に限らずセリフを言う時もですが、達成さんの抑揚の付け方が良いな…好きだな…と思います。

抑揚に公生の心の揺れ動きを感じました。

あと、こう…ちょっと深く潜った時の声が心地よくて好きです。

歌う時もセリフを話している時も抑揚がついているから、歌とセリフの境目が良い意味でぼんやりしているのかな。

 

あと「え?」とか「うん」とか聞き返したり相槌を打つのがすごく自然で好きです。すごく人間を感じる。生きてる…。

 

舞台だから動きが大きいはずなのにわざとらしくなくて、舞台上にいるのは等身大の人間で「人間を演じるのが上手い……」って感動しました。

例えばピアノの部屋で公生がかをちゃんから楽譜を受け取るシーン。

受け取った後に「ちょっと待ってよ」と かをちゃんを数歩分追いかけるところがドタバタな動きで、公生の運動音痴な感じと困っている感じ、かをちゃんに振り回されている感じが伝わってくる。

そして公式PVでそのシーンを見た時に「劇場で観ても映像で見ても自然な大きさの動きですごいなぁ…」と思いました。

動きが地味で小さめな有馬公生を、舞台という場所で演じるバランスの上手さ…………。

 

床に落ちた眼鏡を拾ってかけたり、ブレザーの裾を握りしめたり。歩く時の歩幅がバラバラだったり、「うん?」となった時に少し顎を上げて伏し目がちになったり。細かい仕草がすごく自然で、有馬公生が生きてるなぁと思いました。

 

そしてM1「♪僕にピアノが聞こえないなら」は公生の心の叫びをモノローグ的な演出で表現しているシーンだと思うんですけど、このシーンの魅せ方がすごい…すごいな…と思って。

 

君嘘のミュージカルは演技の規模感がリアルというか、等身大の人間が舞台の上で生きてて、動きの大きさや派手さもリアル寄りじゃないですか。

 

でもM1はモノローグだから、

歌詞の「過去の栄光が僕を嘲笑う」でリトル公生をバッと大きく振り返って後ずさったり、頭を抱えて膝落ちをしたり、ドラマチックで大きな動きが多くて。

三人称視点ではなく公生の一人称視点の世界を観ている感覚になるというか……。うまく言えないけど、表現方法の違いに「すごすぎ」と思い、胸打たれてしまった。

 

M1の好きなところはありすぎるけど、

「なぜあなたは僕にだけ微笑みこぼさないの」のところで車椅子を見つめた姿勢のまま盆に乗って流されていって、「あなたが消せない」でまたセンターまで歩いて戻ってくるところが特に好きです。ドラマチックすぎる。そしてドラマチックな動きが似合いすぎる。歌詞を身体で表現するのが上手すぎる……。

盆に乗って流されるところはお母さんとの距離が離れていくのを体現しているようだし、センターまで歩いていくところは「あなたが消せない」からもう一度触れたくて、お母さんが居た場所に近づこうと必死に歩いているよう。(そしてたどり着けない)

 

でもその前の間奏で、床にぺしゃんとなったまま、首を横に振り振り迷子になった子供のような表情で退場する車椅子を見つめるところも大好きです。なんて表情をするんだ……。ここ配信で観られてよかった……。

たぶん劇場ではこんな細かい表情まで観えてないはずなんだけど、映像で見た時の表情と劇場で感じ取った公生の心情に齟齬がなくて本当にすごいなと思いました。これはどのシーンでもそうですね。

 

あと「何を告げればいい」の泣きの演技がうますぎて、初日観た時びっくりしました。

「泣きの演技というか泣いてた…?舞台って本当に泣いていいんだ……」という新たな発見でもありました。

 

初日の感動も忘れられないし、観れば観るほど好きになっていく。

 

こんなに「演技が好き」と思ったのは初めてで、どうしたら良いか分からない。

どうしたら良いかわからなくなった結果、これを書いているんだけれど。

 

役者・木村達成の演技が好きです。

 

転げ落ちる日々:そんなことあるんだ編

忘れもしない5月23日。

ちょうど君嘘を4回(達成公生回は3回)ほど観劇し、好きが止まらなくなったタイミングでした。

 

いつものようにすいすい~っとツイッターを見ていたら目に飛び込んできた文字たち

 

「オールドファッションカップケーキ」

「BL」

「ドラマ化決定」

木村達成

 

そして眉毛の凛々しい顔のきれいな男と、

ふんわり優しい雰囲気の男がスイーツを前にしているポスタービジュアル。

 

木村達成って木村達成だよね。いま日生劇場で高校生している彼だよね。

うん、日生劇場で見たことある。ちょっと上目遣いでスプーンに乗せたスイーツをこちらに差し出している、黒いスーツの彼。

 

そしてBLってBLだよね。

 

いやスピード感すご。そんな事ある????

しかもどちらかというと映像より舞台が主戦場の役者で?

配信開始日を見てびっくり仰天。6月13日。

すぐじゃん。スピード感すご。

 

そしてこのスピード感大事にしていきたいなと思いました。楽しすぎる。

 

スピード感を大事にした結果、この一週間後にファンクラブに入会しました。

初めて入りました俳優のファンクラブ。

 

原作も買って読みました。幸せのかたちのひとつを見た。

 

はじめてアクスタなるものを購入しました。ちいちゃくて可愛い。

グッズのチェキがマジのチェキでびっくりしました。地下アイドルオタクをしていた時のチェキ帳がここで役に立つとは。

 

このドラマの演技でさらに役者・木村達成への好きが加速した話はまたいつか……。

 

転げ落ちる日々:その他編

とりあえずやるよね

初日に観劇して、即Twitterインスタを調べて達成さんのアカウントがないことを知り絶望しました。(事務所アカウントを見れば良いことは分かりました!)

でも「今ドキSNSやってないの、古風でいいじゃん……」になりました。チョロい。

 

もしかして

俳優を好きになってまずやること。

それは、Wikipedia等で過去の出演作を調べること。

もしかしたら、過去に出演作を観ているかもしれない。認識していなかっただけかもしれない…!

 

公式サイトを見てもいまいち分からなかったので、今回はWikipediaにお世話になりました。

(達成さんの事務所公式サイトは過去出演作のリストがどんどん消えてしまう仕様、とフォロワーさんに教えていただきました。ありがとうございました! え、困る…!!)

 

ドキドキしながらスマホの画面をスクロール。その結果……

 

なかったーーーーーーーー!

 

本当に1作品も観たことなかったし見たことなかった。そんな…。絶対1回くらい知らぬ間にお目にかかってると思ったのに。(君嘘前日に見たハイステはノーカンとする)

 

でも、ニアピン未満くらいのものはありました。くっ!

 

ナルト」!!!

WOWOWに加入していた時になぜか録画した…!そしてナルト知らなすぎて見る前に録画消した……!!!!なんで録画したんだろう。トランポリンアクションに興味あったからかな。そんな気がする。いらっしゃったのか!!あ~

 

プロデューサーズ」!!

大学生の時、友人が「吉沢亮がミュージカル出るんだって~でもチケットどうやって取るの~チケット取ってよ一緒に行こうよ~」と言ってきた気がする。そして作品について調べ、スタッフ欄を見て「なるほどね」になり「え~吉沢亮出るんだったらチケット争奪戦になりそ~」とはぐらかして終わった気がする。合う合わないってありますからね。

あんな美しい方だったなんて。そしてコメント動画を見てこの作品のコメディーへの向き合い方に涙しました。

 

魔界転生」!!!!

再演に徹平ちゃんが出ていて、天草四郎のビジュアルがとても好きで観に行こうか割と迷ってた…!そして時代劇はちょっとハードルが高いなと思ってやめてしまった。配信も見るか迷って結局見なかった。あぁ……。

初演はほっぺが真っ赤だったんですね、かわいい。そして地毛だったんだ!すごい。

再演はスタイリッシュ又十郎になったんですね。いいな。

 

そして「ジャック・ザ・リッパー」!!!!!!!!!

これ~~~~!知ってるー!

「絶対好きなやつだぁ」って思った記憶、ある。行きたいなって思った記憶、ある。

すごく、ある……! 

 

軽めのアハ体験。

 

ちょうど自分があまり観劇していない時期で、今まで観たことある俳優さんも出てらっしゃらなくて、気になるな~~と思っていたら、公演期間が終わっていた。そっか~~。そっ…………か~~~~~~ぁ~~~~~。

しかも初主演だったんですね……おめでとうございます……(大涙)

 

舞台作品のニアピン未満はそれくらいでした。そっか……。

でも、ロミジュリの超ドピンクのフライヤーとっても見覚えある…!そっか。

 

そして、グランドミュージカルに出演されてるの、本当にここ数年なんですね…!

Wikipedia見ながらずっと「最近じゃん!!!!!!!!!!」って言ってた。すごすぎる。ここ2,3年の彼の仕事量と努力とプレッシャーはどれほどのものだったのかと思うと…。

 

そしてWikipediaの映像作品の欄を見ていたら

半径5メートル」の文字。半径5メートル、見たことある文字列。毎熊克哉が出ていたから録画したような…でも消してしまったような……。(※妖怪シェアハウスの酒天童子が大好きでした)

 

録画リストをガガガーっと遡るとそこには「出張ホスト百人斬り」の文字が。

 

あるやん

 

…………あるやん!!!!!!!!!!!!!!!

 

面倒くさがりの自分に救われることってあるもんですね。全然録画した番組の整理してなかった。

見つけた瞬間取り乱してテレビのリモコン落としてしまった。

そして心の準備をしてから見ようと思っていたら、かなり時間が経ってしまった。

 

見ました…!やっと!

 

思いっきり誤字あるけど見た時感想ツイートしてましたね↓

 

パッとレイジが映った時に抱いた感想「だ、誰…………?」でした。

 

この時点で私が知っている木村達成さんは有馬公生と外川とその他諸々(過去記事に載っていた写真)でしたが、こんなに変わることある…!? 

何がこんなに違うの。外川の就活生時代も若返りがすごいなと思ったけど、レイジはそれだけじゃなく、さらに柔らかい雰囲気。顔もそうだし、話し方も出で立ちも。

前髪があるだけでこんなに違うのかな。前髪で印象がすごく変わるの、タイの俳優と同じメカニズム。眉毛が凛々しい人は隠すか否かで印象が変わりますね。いいな…一粒で二度美味しいじゃん…。

 

ピンクのセットアップを身に纏い、相手をとろんと優しく包みこむように話すレイジ。手をふわっと後ろに組む感じとか、猫背じゃないけど、女の子に視線を合わせるために軽く背を丸める仕草が、とにかく優しくて柔らかくてふわふわしてる。

 

なのにどこか胡散臭いのは何故なのか(ほんとになんで)

 

ふわふわちょっぴり胡散臭い感じだからこそ、さり気なく相手が好きそうな場所をデート場所として提案したり、本棚上段の本を取ってあげたり、所謂「イケメン」な行動がより映えて、「効く」んだろうな……!!!!

 

なんで君は出張ホストしているんだい。というか出張ホストとは。レンタル彼氏ではないのか。もしかして「レンタル彼氏」って商標登録されてるのかな。

(※されてた)

 

そして前半で出番が終わったと思いきや、後半でもう一度出てきて「居たー!!」ってゴリラみたいに手を叩いて喜んでしまった。

去り際がとても善い人で、さすがSSランクの出張ホスト。

え~~こんな優しい姿……ありがとう……。

実はチャラくて嫌な奴でした~って感じかと思いきや、本当に良い人だった。

 

女慣れはしてるけどチャラくない、相手の気持を汲み取り、相手の気持ちを第一に行動するSS出張ホストの演技、良かったです……。

 

舞台男子

「今とインタビューのスタンスが違くておすすめです」とフォロワーさんに教えていただいた「舞台男子」も読みました。

スタンスの違い、そういうことー!笑

こんなにインタビュアーが頑張ってるインタビュー初めて読みました。

おもしろかった…笑

 

ちょうど血の婚礼のインタビューが出回り始めた時にこの本を読みました。

TLが「こんなに日本語がうまくなって…」みたいな「話すの上手になったね…」みたいな感動に包まれていて「なにごと」と思っていたのですが、謎が解けました。成長がすごい。これは感動する。

 

過去のことを全然知らないので何も言えた立場ではありませんが、関わってきた人や彼が生きてきた役からたくさんの言葉をもらってきたんだなぁ…と勝手に感動していました。君嘘以降「カラフル」「色づく」みたいな言葉をよく使ってらっしゃる印象。

 

でもやっぱり言葉の選び方が上手だな、好きだなと思いました。

この記事↓の見出しにもなっている「愛を喜びに変える公生を作れたと思います」という言葉、大好きです。

実際にこのミュージカルを観てから初めて気づく、この言葉の巧さ…。

sumabo.jp

 

初めて見た!俳優の生配信!

はじめて見ました、俳優のファンクラブ配信というものを。

こんな感じ…!?どういう感じ…!?となりました。でも見られてよかったです。

有料コンテンツなので内容について触れるのは控えますが「木村達成が愛されて自由にのびのびできますように」と強く願いました。

 

そして配信チケット買う時に質問もちゃんと書きました。

「きらきら星の長さが日によって違うのはどうしてですか?あのピアノは音のオンオフを切り替えられるんですか?」みたいな感じで。採用されませんでしたが…。

 

言葉を選びながら丁寧に質問に答える姿が魅力的でした。

歌が本当に上手でした。一曲も知らなかったけど…笑

 

もうだめだ

友人に「2.5次元舞台の円盤買い集めなきゃじゃん」と言われた時

「アニメも漫画も全然知らないからそれはしない。そこまで過去を遡ったら収集つかなくなるもん」と言っていました。数週間前に。

 

でも今、手元に

があります。なんでだろう。

 

ドラペダはなぜか新品が半額で売られていました。友人に「絶対買って帰るべき、こんなチャンス2度とない」と背中を押されてしまいました。うん、私もそう思う。

これはゆっくり見ます。

買ってから知ったのですがseason2があるんですね、了解です。

 

ナルトはやっぱりトランポリンアクション見たい!と思って、メイキング付いてるからという理由でどっちも買ってしまった。え、付いてるかな?正直理性を失っていたのであんまり考えずに買いました。もう「この世の木村達成ぜんぶ欲しい」みたいな、山賊の気持ちが勝ってた。

こちらもゆっくり見ます。楽しみ。

 

ナルトのあらすじをオタク守備範囲の広い友人Aに解説してもらい、面白そうだなと思ったので頑張って漫画も読みたいな。

これ原作予習してから見たほうが良いのかな。どうしよう。どうしたらいいですか!?

ノー勉で挑んでいいものですか?

 

達成さんの円盤2つは、中古屋さんで血眼で探して全然見つけられなくて「そうだよね~」と諦めていて。

その折、友人が「あ、小関くんの円盤あるよ」と棚を指差したら、その数センチ横に突然現れました。魔法?

見つけた瞬間本当に変な声出た。不意にエンカウントする好きな俳優ほど、心拍数を上げるものはない。

こちらは意を決することができたら見ます。

達成できるかなの2もどこかにないかな。

 

一日でこれだけ買い物をしてしまったのですが、友人が「どんどん荷物増えていくのおもろいし弱ペダが大きすぎてウケる」と笑っていたので良い日です。

 

そしてCALLは見ました。

すっっっっっっごく好きでした。達成さんの演技、好き…になりました。

コメンタリーはまだ見てないからゆっくり時間の取れる時に見たい。

 

potea.hatenablog.com

 

 

でもCALLの話をする時に「木村達成が○○○○の役でね、名前が○○○○っていうんだけど」と言うと「意味がわからん」と返されるのが難しいところですね。私だって改めて言葉にしたら「なんだそりゃ」てなったもん。見てもらわないと伝わらないパターン…!;;

 

見たいものがたくさんある。彼の演技をもっと見させて。

今欲しいものはロミジュリの円盤とファントムの円盤です。

どうせ買うなら今すぐ買えばいいのかもしれない。そうなのかもしれない。

写真集も欲しい。

あと豆柴と戯れていると噂の動画も見たい。課金しようFODに。

 

人間にこう思ったのは初めてで

実はここまで、使ってそうで一度も使われていない言葉があります。

それは

 

「かっこいい」

 

そう、いままで「可愛い」という言葉はたくさん使ってきましたが「かっこいい」という言葉は使ってきませんでした。なぜかというと、人に対してかっこいいと思ったことがなかったからです。(小泉構文?)

「顔がいい」「イケメン」は思ったことあります。

 

これは言葉の選び方の問題でしかないのですが、「かっこいい」という言葉は私の中で見た目だけでなく、考え方などの内面も含めた、その人に対する「憧れ」に近い言葉として位置づけされている気がします。

その人のすべてがクリティカルヒットして初めて「かっこいい」と言いたくなるというか。

 

どれかの雑誌のインタビューで「有馬公生の気持ちは分からない」というようなことを隠さずに仰っていたり、ワイルドホーンの曲は難しいと率直な気持ちを話されていたり。見栄を張らず、正直な人なのが素敵だなと思いました。

 

ファンクラブインタビューで言っていたお芝居への想いとか、がむしゃらに物事に取り組んでいる感じとか、心配になるくらい熱くて、もっと応援したいと思いました。

 

そして彼のことを調べれば調べるほど陽キャでギャルで……そして演技に対する思いは真っすぐで熱くて……でも陽キャで………でも真摯で……でも陽キャで……どんどん木村達成さんのことが分からなくなりました……。

 

「君がわからない」とはまさにこのこと。

 

でも、舞台や映像の中に居る彼は完全に役を生きていて、なんてかっこいい人なんだろうと思いました。

 

どうか素の彼が壊れることなく、楽しく芝居を続けられますように。

 

タイミングってあるよね

とても個人的な話ですが、今思い返せば、いろいろなことの巡り合せが良かったなぁと思います

 

君嘘が2020年に無事に幕を開けていたら劇場がブリリアで、もしかしたらこの作品の良さが客席まで100%届かなかったかもしれないし(ひどい言い様)

 

デスミュを観てなかったらワイルドホーンを知ることはなかったし唯月ふうかちゃんを知ることはなかったし、たぶん君嘘は観に行ってなかった

(青春恋愛モノ興味ないんだよな〜とか思っててごめんなさい、全然その一言で括れる作品じゃなかった)

 

本来上演されるはずだった2020年、私は大学生で時間はあったけど(就活生ではあった)お金がそんなに無かったから沢山は観に行けなかっただろうし

 

社会人になって遊べる時間は減ったけどお金に余裕ができたことで「限られてる時間の中でできるだけ観に行きたい!」と思えたし、本当に行けた。理性は飛んでた。

 

こんなに観に行く回数を重ねることがなければ、達成さんにこんなハイスピードで転げ落ちていくこともなかったと思います。

劇場から離れてしまえば、後ろ髪を引かれても数日経てば落ち着いてしまいますし。

 

やっぱり何事もタイミングってあるよねと思った2ヶ月間のできごとでした。

 

もっと早く出演作を観ていれば……と思わなくもないけど、今このタイミングでこの作品で彼を知ることができたから、こうして転げ落ちたんだろうなと思います。

 

四月は君の嘘」を観に行ってよかった

友人が木村達成回を激推ししてくれてよかった

 

ミュージカル「四月は君の嘘」本当にありがとう。

キャストが変わっても劇場が変わっても絶対観に行きます。

 

とりあえずCDと円盤と同じキャストで再演ください。

 

これからどうしよう

2ヶ月でいろいろ起こりすぎた。い、忙しかった…!

そして楽しかった!

こんなにたくさんのことがあったんですね。魔力すご……。

そんな急に…?書いてて怖くなった。

 

もしここまで読んでくださった方がいたら、お礼申し上げます。長かったですよね。私もそう思います。本当にすいません。記事分ければよかったですよね。

リアルタイムで書き留めていたわけではなく、突然思い立って一気に思い出して書いたのでところどころ変な部分があるかもしれません。

 

 

とりあえず過去作品をちょっとずつ見たいです

彼の演技をこれからもずっと見ていたい

 

でも舞台って全部の演目が「期間限定」なんですよね。

どうしよう…………。理性…。

公演期間が終わったらもうその役を生きる姿を見られないと思うと、なんとも儚い。

そして7/22の今週の達成のブログで、達成さんから役が抜ける瞬間というか、役が通り過ぎて行く瞬間を目の当たりにして「なんてかっこいいんだ」と思いました。

 

何から見ようかな。ハイステかな。ナルトかな。迷う。

おすすめの順番とかあったりするんだろうか。

 

違う、つぎは血の婚礼だ!楽しみ。

 

そしてこんなに俳優を好きになったことなくて、どうしたら良いか本当に分からないな

 

心の中の有馬公生が「僕はどうしたらいい」って泣いてる

何を告げればいい始まっちゃう

 

助けて………………

 

 

長すぎる日記、おわり。