ででの日記

好きな話は何度したっていいもんね

「スリル・ミー」10月9日大阪公演:私と彼の、木村達成と前田公輝の化学反応を目撃した日

大阪遠征サバイバルモード

遠征前日にスマホの機種変に失敗したため(愚か)、帰りの新幹線にて圏外のスマホのメモ帳に書いています。世界に取り残されている。新幹線のWi-Fi繋がるのに何もできなくて心が無理になってる、早くTwitterしたい、たすけて。スマホの機種変は遠征前日にしてはいけない。これは人生の教訓。これを読む皆様もお気をつけください。助けてくださった皆様本当にありがとうございました。

それでもフォロワーさんと待ち合わせしたりして、会えるたびに「よかったー!会えたー!(泣)」になりました。

最初の公園のシーンで『私』が「待ってたよ」と『彼』に言うシーンがありますが、あのシーンの重みがわかりました。スリルミーはスマホない時代だからね。待ち合わせに成功するだけで嬉しさもひとしお。そんなことはどうでもいい。

 

今日は木村達成さんと前田公輝さんの演技力に殴られたおかげで、今日の木村私はこういう人だった、とか、今日の前田彼はこういう人だった、みたいな感想はほぼないです。とにかくこのシーンのここが!みたいな話を延々としている。歌と演技に圧倒される、そんな日もある。そんな楽しみ方もある。

 

ざっくり感想

10月9日の木村私×前田彼回が本当に凄すぎてもう、なんか、なにもわかんない、木村達成さん前田公輝さん舞台に立ってくれてありがとう、生きてくれてありがとう、生きててよかったありがとう、世界に感謝、動悸息切れ情緒決壊。

凄すぎて全ての記憶を失いました。木村私が新聞を破いたことしか覚えてない。

木村達成さんと前田公輝さんにどうしたらこの感動と感謝を伝えられるのか分からない。もうカーテンコールで十分伝わってるといいな。君たちは超人だよ。たくさんの人が目撃していたよ。この2人はこの国の宝だよ……………………………………。

あ、ホリプロにお中元とか送った方がいいかな?お中元って何月に送るやつ?何もわかんないや。まずホリプロに「このふたりのスリルミー最高ですありがとう」って伝えなきゃ。アンケート書こうアンケート。

 

カーテンコールは何回やったか分かんないけど、満場一致で2回目からスタオベだった。スリルミーは比較的カーテンコールの熱量高めだけど、だいたいいつも2回目にパラパラと立ち上がる人がいて、3回目で全員立つかな、というのがよくある光景。

わたしもいつも周りを見てタイミングを伺いながら立つことが多いです。

しかし今日ばかりは2回目でザッッッッて全員立った、すごかった。打ち合わせしてたっけ?

観ている時に「エッッッッ今日あまりにも…凄すぎる………どうしよう…みんなどう?どういう気持ち?ぼくはどうしたらいい……」ってなってたんだけど、カテコで皆んな立って安心した、そうだよね今日すごかったよね。いつでも最高だしすごいんだけど、今日は特にすごかったよね、ぼくもそう思う。

会場全体がこの感動と熱意と感謝を伝えたくてウズウズしていた。割れんばかりの拍手とは、たぶんこのことだった。

 

なんかもう全てが最高すぎて5周回って特筆することがない、とりあえず観終わって劇場から出て、ばったり会ったフォロワーさんと「すごかったですよね」「疲れたね………」という会話をしました。語彙は座席に置いてきてしまった、魂が抜けてしまった。おしまいだ。こういう体験ができるから観劇はやめられないし、木村達成さんのオタクはやめられない。やめる気もない。

個人的には、スリルミー初見と同じくらいの緊張感と興奮があって、双眼鏡を持つ手に心臓のバクバクが伝わってしまって視界がブレブレだった。「オイ!!!!!!!!!!」ってなってた。双眼鏡を使うのは早々にやめた。それくらい凄いものを観た。何回か観ているのに、初めて観る衝撃がサンケイホールブリーゼにはあった。化学反応ってこういうことを言うんだと思う。

もう今日の公演の思い出を閉じ込めておきたい。奇妙な2羽の鳥を鳥籠に仕舞うように…………。

 

カテコ可愛かったところ

最後から2番目?くらいの時に、漫才の「どうも〜!」の拍手で登場する2人。達成さんが「なんでやねん」のツッコミのポーズ、公輝さんがそれを受けて左ほっぺたでOKのポーズ(たこやき??)。かわいい。

最後のカテコは、達成さんがナマステの要領で手を合わせてありがとうってしてた。

あんなに凄いものを演じてヘトヘトだと思うのに、このサービス精神である。2人がすぐにこちらの世界に帰ってきてくれてよかった、安心。たくさんカーテンコール出てきてくれてありがとうございます。大阪千穐楽おつかれさまでした。本当にありがとうございました、たくさん寝てください。おいしいもの食べてください。

 

一旦10月8日公演のお話

8日公演、音響の問題なのか分からないけどピアノの音が大きく聞こえて、逆にセリフと歌が少し小さく聞こえた。契約書のシーン全然聞こえなかった気がする。自分が座ってる座席の問題〜?と思ったけど、そう感じてた人は他にも居たみたい。9日になったら全てが聞こえた。なんだったんだ。(この現象、君嘘の富山公演でもあったね)

 

8日公演は、木村私の演技も歌も少し控えめに見えたし聞こえました。言葉を選ばずに言えば、少し調子悪いのかなと感じた。めちゃめちゃ祈りのポーズしながら観た。どうにか無事に最後まで走り切ってくれ……になった。高音とか絞り出してがんばって出してる感じがしたし、いつもより裏声だった気がする。そして全体的に控えめで少し弱々しい演技な気がした。気がしたんだけど、なんか後半で盛り返してたから全てが分からなくなった。

それはそれで木村私が繊細な感じがして良かった。舞台の演技ってやっぱり一期一会で唯一無二だよね。幕が上がることに感謝。

 

とにかく凄かった9日公演の所感

と思ってたら9日の今日の演技と歌があまりにも最高絶好調すぎて、またハンマーで頭を割られてしまった。昨日は別ペアを初めて観た衝撃にハンマーで頭を割られたばかりなのに。

観ていた時の脳内感想第一声が「『私』めちゃめちゃ元気じゃん!!!!!!!!!!!!!!」でした。いや待って第一声は嘘かも。

何がそう感じさせたのかな…歌声の力強さかな…低音の響きかな…わからん…ハンマーで頭を割られたので記憶がないな……、あっ「♪隠された真実」の「できる〜限り〜〜」で優勝を確信したかも。歌声がすごく綺麗だったので。いや序盤やん。

 

とりあえず木村私の芝居の勢いが良すぎて「手すりが!!!折れる!!!!!」と思ったことは覚えてる。全身で手すりにもたれかかる所もそうなんだけど、手すりを持ったまま振り向くところ?の演技が勢い良くて、へし折りそうで良かった。

 

♪スリル・ミー

木村私「さあ壊してくれ、もっと強く、もっと」

手すり 「ぼくが壊れそう」

↑ツイ廃すぎて観ながら脳内でツイートしたやつ

 

とにかく疾走感というか、ヒリヒリ感が凄くて、前田彼と木村私の感情がぶつかり合ってパチパチ火花が散っていた(散っていない)。

2人がラストにはどうなってしまうのか全く分かなかった。それは観ていて不安ということではなく、初見の時のように「この物語はどこに着地するんだろう」というドキドキ感。暗闇を走るジェットコースター。

特に木村私の感情の放出具合がすごくて、歌も芝居もすごかった。全部観たことあるシーンなのに、初めて観るシーンがたくさんあった。「その言い方初めて聞いた」とか「何その演技初めて観た」とかがずっと続いてた。そしてそれを受ける前田彼の演技が本当に素晴らしくて、『彼』の落ち着き具合と感情の放出具合がとても綺麗だった。前田彼も新しい演技がたくさんあった。木村私が凄くパワーがあって感情豊かだったから、それに応えるように前田彼もパワーのある演技だったように思う。

というか木村私・前田彼ペアは対等な会話が成立しているように感じて愛(いと)。そこにストプレっぽさを感じるのかも。

今日は歌のテンポが速かった気がしたんだけど、気のせいかな。特に「超人たち」とか速かった気がする、分かんないけど。昨日廣瀬松也ペア観たからそう感じただけかもしれない。

昨日の公演の所感からの、今日のこれなので、木村達成さんのこと何にも分からなくなっちゃった、大好き。

 

もう何も思い出せないけど9日の思い出したシーンを書く

♪隠された真実

「何が知りたい」の言い方がちょっと弱めで「昨日に続き繊細な『私』かな…?」と思ったんだけど、歌い始めたら歌声があまりにもサイコーすぎてハンマーで頭割られた

どうでもいいんだけど、バードウォッチング木村私のメモ帳の持ち方謎で好き。上から持つことあんまりなくない?それ字書ける?と思ってやってみたけど意外といけるかも。あらぬ疑いをかけてごめん。

 

♪僕はわかってる

あまりにも木村私の滑舌と低音が最高すぎて感謝の気持ちでいっぱいだった。

そうだ!!思い出した!!!昨日もそうだったんだけど、「僕のもとへ」の言い方が東京から変わってた…!!!凄いもう〜〜〜〜大好きッ………。

(わたしが)東京公演で観た時よりゆっくりになって「ぼくのもと〜へ〜」が「ぼ〜く〜のもと〜へ〜」になってた。「僕のもと」という言葉が、より強調されていた気がする。東京公演からこの言い方だったら記憶違いです、ごめんなさい。

今日「うわー!!好き!!」となったところは「君は知らん顔!よそばかり 見ている」の「よそばかり」の言い方。地団駄を踏んでいるような、悲しみを抱きしめているような、子供の喧嘩の責め方みたいな言い方で胸がギュッとなった。全体的にドラマチックになっていた。

 

♪やさしい炎

最高すぎて全てを忘れたけど今日も木村私のオイル撒きのキレが良かった。一斗缶投げからのダッシュも速くて最高だった。

今日の「触って」の後の階段で歌うところ、木村私が意志の強そうな表情をして前を見据えていた気がした。私の記憶では『彼』に身体を預けてうっとりしているシーンだったので(※幻覚or見間違いの可能はある)、「このパターンもあるんだなぁ……」と胸いっぱいだった。

あまりにも2人の歌声が綺麗だったのでうっとりしながら聴いた。なんか今日は2人とも少し大人に見えた。

これは今日に限った話じゃないんだけど、両手を広げて「火の粉弾けて〜」とするところで、木村私の1.2歩前に出てきた時の体の角度(開き方?立ち姿?)がめちゃめちゃ好き。

 

♪契約書

シンプルに2人とも歌声が最高すぎて思い残すことがない(わたしが)

今日すっごいテンポ良かった気がする、分かんない、いつもと一緒かも。観ているこちらの心拍数が勝手に高かっただけかも。

木村私の「少し話してもいい?」までの、前田彼に歩み寄って座って膝を抱える仕草がゆったりとしていてドラマチックで好きでした。

前田私の「そうじゃないと言いたいなら、レイ」の言い方がすごく優しかった気がするんだけど、優しかったのここじゃなかったかも。すごく「レイ」の言い方が優しかったところがあったのは覚えてる。え〜どこだっけ〜…………

 

声が爆裂出てて超良かったな…残らんか…?今日の音源……CDに…なんかもうどうにかならんか……?頼むよ〜〜〜〜お願いだよ〜〜〜

 

血の契約をした後の『私』の「二人はこれで 完全な絆で〜」の入り方がいつも好き。さっきまで指切られるのビビってしおしおしてたのに、バッキバキに生命力宿ってる目してて好き。

 

♪スリル・ミー

最高すぎて全てを忘れましたが(上の句)

木村私の感情が大爆発していて本当にすごかった…。とりあえず、もたれかかられすぎた手すりが根本から逝きそうなくらい感情が爆発してた。

気が狂いそうだ!の勢いとか、「これじゃおかしいじゃないか!」のセリフの勢いとか、とても、とても良かった(下の句)

あと木村私の「スリル・ミー」の発音すごくきれいだよね。

 

そして2人が身体を重ねる(概念)シーンで、いつも前田彼が先にネクタイを床に落とすのが印象的だったんだけど、わたしが観る限り初めて今日はネクタイを落とすのが同時だった。

なおサスペンダーはクロスだった。

(※サスペンダーを外す時に、左手で右肩・右手で左肩のサスペンダーと腕をクロスして外すパターンと、右手で右肩、左手で左肩のサスペンダーを外すストレートパターンがあり、めちゃめちゃ注目しているオタクがいる)(東京後半からクロスになったという噂がある)

 

♪計画

すっごいよかった…いつでも最高だけど…分かり切ってるけど一旦「良かった」と書かずにはいられない。

木村私の「金に困ってるわけじゃないだろ!!」の言い方がすごい好きだった〜〜〜〜。木村私が必死すぎて、でも相手を責めているわけではなくて、被害者のことを思って切なくなって被害を最小限に抑えようという意思のある、少し声が裏返ってしまったような「金に困ってるわけじゃないだろ」だった(※諸説ある)

前田彼の「代わりの"だーれーかーー"」の言い方が怖すぎて最悪で好き。前田彼はちょいちょい良い意味で棒読みになるところが、内に秘めた感情の底知れなさを感じて好き。

 

♪戻れない道

前田彼がめちゃめちゃ布を干している(※洗濯ではなく話題に触れないという意味で)という感想を見てから、このシーン毎回微笑ましくなってしまう。畳んだ状態の布を取り出し、そのままそっと床に置く前田彼。ふふっ…。

廣瀬彼はちゃんと広げてから丁寧に畳んでいたぞ!

前田彼はたぶん塩酸を丁寧に味わってる。そっちに忙しいから布なんて構ってる暇はない。

今日の戻れない道めちゃめちゃ良かったな…すべてが……声の伸びが……

 

♪スポーツカー

今日も怖くて最悪で大好き。前田彼の爽やかな笑顔と優しそうな声、少しずつ警戒している子供の心を解きほぐしてしまう柔らかな雰囲気。最初はガチガチな反応だった子供が、徐々に顔をほころばせて、最終的に前田彼に懐いているところが見える。怖いよう。さすが、弟が居る『彼』だなぁ……と思う。兄なんだよねしっかり。

前田彼が子供と手を繋いだ時、腕を上下にふわっふわっとするのが好き。子供が飛び跳ねているんだね。なかよしじゃん、さいあく。

あと手を繋ぐ時に手が逆手(手を上からかぶせる)のが好きです。

 

♪超人たち

今日はもう超超超超超超人だった。すごかった、何がすごかったんだろう、わかんない。テンポが凄く良かったように思う。観ている時に引き込まれすぎて息するの忘れた。

ふたりでロープを中心に寄せ合うところがすごく良かった。勢いが良くて情熱的だったきがする。2人が溶け合って1つになるんじゃないかと思った。

そして前田彼がなんか新しい仕草をしていた気がしたんだけど忘れてしまったーーーーーーアーーーーーーーッ……

前田彼のロープぱしーん!からの木村私の「ヒャッ!」がすごく良かったんだけど何が良かったのか記憶が飛んでしまった

木村私の「そうだけど、震えてる」の歌い方がまた初めて聴く歌い方で、聴いているわたしが震えた。声が低めで、めちゃめちゃ声が震えてた。演劇的だった。すごく好きでした。

最後の「もう戻れない」のところで、木村私がすごい顔をしていた(すごい顔)。そして木村私が全然立ち上がらなくて、前田彼がズリズリと引きずり上げていたのが良かった。いつも最高だけど今日の超人たちは特に良かった、本当に良かった。すごかった。

 

♪僕の眼鏡/おとなしくしろ

テンポが良くて、後述する新聞破れハプニングもあってか疾走感とヒリヒリ感たっぷりで凄く良かった…………。

木村私がまた新しい歌いかたをしていた気がするんだけどまた記憶が飛んだ。あっ、「すぐにでもその持ち主が誰か分かる」の最後を延ばしてたんだっけな?聴いてて気持ち良いと思った記憶。

木村私がすごく焦っているように感じて凄くハラハラした。

今日に限った話ではないけど、ラジオに続報(速報?)が入ったときに2人同時に立ち上がるとこカッコよくて好き。

 

新聞(※好きすぎて曲から独立)

木村私が新聞シュッッて取り出す時に勢い余って(フォロワーさんが足に引っ掛けてたって仰ってた)新聞の端を破ってしまってて笑った。しかもその端が折り目側というか、破れた小さい破片がちょうど見開きできるようになってて(笑)、新聞読む時に小さい破片もちゃんとつなぎ合わせて開いて読んでて、律儀で偉くて可愛かった。新聞開く時に勢い余って落としかけてた気がするけど気のせいかも。新聞ぶん投げ後も舞台上にずっと新聞の破片落ちてた。

 

♪あの夜のこと

この曲の掛け合いが大好きなんだけど今日はすごくぽんぽん進んでる気がしてとても良かった。最後に繋いだ手を押し合うところの表情よかったな、前田彼めちゃめちゃ満足気なドヤ顔していた気がする。木村彼もすごい顔してた(すごい顔)

木村彼が1人になってからは含みのある表情をしていて凄く良かった…。

 

♪僕と組んで

この曲の前田彼の「レイ」の言い方が優しくて、こういう時だけ優しくしやがって……という気持ちとそれくらい弱っているんだね……という気持ちが同時に押し寄せる。窮地に立った時、やっぱり『私』のことを頼るんだな……。そして『彼』の持ち曲はスポーツカーと同じ曲調なんだな。

このときの前田彼の乱れた前髪と前開きのベスト大好きです。

このシーン終わって暗転する瞬間に木村私が笑っていたような気がするんだけど毎回記憶飛んでるから確証ない。でも暗転するときにニタァって笑うところと、観客側を向いてる時は悪い笑い方してて『彼』のほう向く時は微笑み(だったか真顔だったか)に戻るシーンが怖くて好き。どこか忘れたけど。

 

♪死にたくない

今日の前田彼はボロボロだった、すごかった。この曲3拍子(だよね?)なのが生命を歌っている感じがして好き。「死刑が解決できるのか全てを」の絶望感とボロボロ感、フラフラ感。「眠れない~」からの床を這う前田彼がズタボロで好き。「首に巻き付くゆっくりとロープが」で首周りのロープを払おうとしている(わたしの見間違いかも)のが好き。

最後の「死にたくない」で木村彼がすんごい顔してた(すんごい顔)してた。

 

♪99年

前田彼が「こういう弁護士になりたかった」的なことを言ったときに、木村私が赤ちゃんに話しかけるみたいに「そうだったんだ」と言っていたのが怖、というか『彼』と『私』の立場が逆転した瞬間に感じてゾッとした。

木村私が「落ち着かない」的なことを言ってる前後から「これから一生『彼』と一緒に居られるぞ」というワクワク感、高揚感が表情から滲み出ていて怖かった。木村私はすごく姿勢が良いから、それが余計に。対して、いつも広い背中をしている前田彼がもうボロボロで限りなく小さくて髪も乱れて服も乱れているのが、この2人の立場の逆転を感じる、良すぎる。

木村私が「まだ分からないの?わざとだよ」と言ったときの前田彼の「逮捕されるために?」の意のセリフが、少し間があるのがすごく好き。前田彼の全然飲み込めていない感じと、ちょくちょく受け答えが棒読みなつぶやきなのが、理解できていない感じがして。

タネ明かしが終わって光が差し込むところで、木村私が目を細めて空を見上げるんだけど、目をガン開きしてから「奇妙な鳥が2羽~…」って言うのが最強に『私』にしか見えていない景色で好き、怖い。だって本当にバードウォッチングする時は、目を細めて、見えないから眼鏡をかけるんだもん。見えない目をガン開きにして「奇妙な鳥が2羽」は怖すぎる。

「判決は出た」のメロディーが不気味で大好き。

そして「判決は出た 99年 離れない 離さない」の「離れない 離さない」の歌い方がねっとりとしていて木村私の執着心の強さと『彼』への粘度を表していて好き

あと木村私の「変だよ青ざめて」の圧が今日はすごくて、言葉の圧で前田彼を押し倒してしまいそうな勢いだった。

 

この曲を歌っている時の今日の木村私の表情が凄まじくて、心の底からの笑顔だった、人ってそんなに笑顔で歌えるんだ。でも笑顔が怪人みたいな笑顔で怖かった。歌いながら、笑顔のまま前田彼に顔面をジリジリと近づけていくのがやっぱり怖くて不気味で、そのまま前田彼を取って食ってしまいそうだった。怪物だった。

前田彼が「君を認めよう」と歌った時、木村私が最高にヤバい笑顔をみせていた気がして好き。正確にはここじゃなかったかも、もう分からん、いつだって記憶喪失、いつだって思い出せない、あの夜のこと。(夜公演ではない)

 

木村達成運動神経最高シリーズ

盗んだカバンをキャッチするのが上手すぎて本当に大好きなんだけど、冷静に考えて前田彼のカバン投げの速度が速すぎるおかげであの華麗なキャッチが生まれているんですよね。全幅の信頼じゃん。きのう廣瀬松也ペアを観て「そもそも前田彼のカバン投げる速度が野球部なんだね?」になったのを思い出しました。前田公輝運動神経最高シリーズも書き留めるべきかもしれない。

カバンをキャッチした後カバンを舞台の後ろの方に投げると思うんだけど、これも速すぎることに気づいてしまった。速すぎてアメフト部かと思った。いつだって最高の腕力をお届けしてくるやん。天井から落とされたり爆速で床に叩きつけられたり、あのカバンの耐久性が底知れないな。

あとどうでもいいんだけど前田彼と廣瀬彼で盗んだものを取り出す順番が違ったの面白かった。ていうか廣瀬彼が一個多い・前田彼が一個少ない気がする、気のせいかも。廣瀬彼はマラカスみたいなやつ取り出した後に、底面を底にして(????)床に置こうとしてたのが律儀だなと思った。

このシーン観るたびに「戦果が気に食わなかったのにちゃんと片付けしててえらい」と思っている、『彼』に対して。

 

総括

木村達成×前田公輝の芝居と歌があまりにも最高なのでオリンピックレベルで恒例行事にしてほしい。円盤出せと贅沢は言わないからCD出してほしい、一生のお願いだから。どうにかならんか。

-------------------------------

木村私と前田彼の新しいお芝居と新しい歌がぶつかり合い、混ざり合い、弾け合う公演だった。東京公演を走り切ってからもなお、まだ進化を続けるなんて。君たちはもう超人だよ。

 

烏滸がましいけれど、舞台と客席が一体となって100分を一緒に全速力で駆け抜けたように感じた。それくらいスリル・ミーという作品に没入させてくれる公演だった。まさにthrill me、木村達成と前田公輝の存在にスリルを感じずにはいられない公演だった。

 

今日の公演は「化学反応」と称するのにぴったりだったように思う。

『私』と『彼』の。

そして、木村達成と前田公輝の。

 

素敵な公演をありがとうございました。

 

あとは完璧な夜を過ごそう。

 

おわり